yama|「高校時代は心の孤独を音楽に救われてきた。だからこそ共感してもらえると嬉しい」

yama

自分と向き合うのは苦しい作業
でも今年は逃げずに向き合うと決めた

アルバムを通して聴きながら自分と向き合っていく感覚がありました。yamaさんご自身もそうでしたか?

yama 一番最後に『それでも僕は』をレコーディングしたんですが、そこまでにだんだんと自分と向き合えてきたなという感覚、自分の中での変化はありました。

自分と向き合うことは、心地のいいことですか? それとも苦しいことですか?

yama 苦しいですね。ライブもすごく苦手だったので、去年は逃げてきたのですが、今まで嫌だなと思ってきたことに対して逃げないように頑張ろうと思っています。でも苦手なことと向き合うのはやっぱり苦しい作業ではありますね。

それって、自分が思うようにできていないことを見るのが苦しい、という感覚ですか?

yama そうですね。自分は比較してしまう性格なので、才能ある人がたくさんいる中で、自分ができなかったり足りていないことがわかっていて、自分の能力に対する劣等感から、それなら最初から「やりたくない」となるんです。すごく負けず嫌いで、負け戦はやりたくないんですよね(笑)

勝ちが見えていないとやりたくないですよね。

yama そうそう。でもそれはやめようと思って。さっきのカッコいい曲を作りたいという話も、カッコよく見せようとするのをやめようと思って。不器用な自分も自分の一部と思えるようになってから、少しずつ許せるようになってきました。

9月からのツアーはいかがですか?

yama 去年のライブは、思い返すと“もっと楽しませてあげられたな”という後悔があるんです。今回アルバムは、“みんなで楽しみたい”とライブを意識して作ったので、大切な時間を使って来てくれた人にとって忘れられない時間にしたいと思っています。

yamaさんの負けず嫌いや完璧主義なところはライブにも出てくるんですね。

yama 1曲目で「だめだ」と思ったら、そこで心が折れちゃって、そこからずっとだめなんです。ライブ中に立ち直れなくて。でも最近はそれが少なくなってきました。昔は怖くてお客さんの目が見られなくて、ずっと目をつむっていたんですが、最近は楽しそうに聴いてくれている方とか涙を流してくれている方など、皆さんの表情を見ることが楽しみです。仮面越しではありますが、ちゃんと皆さんのことは見えています。

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