言葉を使わずに伝えてみよう!
例えば使用言語が違う人や音が聞こえない人に“伝える”ためには言葉や声ではなく、ジェスチャで伝える必要があります。そこで、ジェスチャーゲームにチャレンジしてみました。皆さんも何を表現しているのか、自分ならどんなふうに表現するか、一緒に考えてみてください!
1問目
答えは
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花火!
どの動きで答えがわかった?
表現するためにどんな工夫をした?
2問目
答えは
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・
かき氷!
どの動きで答えがわかった?
表現するためにどんな工夫をした?
同じお題でも、どの特徴をどんな風に伝えるかが人によって違って面白いですね!
文化の違いによる伝わり方の違い
ここまでは伝えるための工夫について考えてきましたが、そもそも、文化の違いで伝わり方にどんな違いがあるのでしょうか?今回は「物や音からイメージする季節」をテーマに伝わること・伝わらないことを分類してみました。
〜物〜
○花火
日本:やっぱり夏祭りで打ち上げ花火が上がったり、海辺で手持ち花火をしたり夏のイメージが強いです。華やかなイメージもある一方で、すぐ消えるので儚さや切なさというイメージもあります。
フィリピン:夏よりも冬を想像します。新年のお祝いで打ち上げ花火を上げるので。
ネパール:ティハールという収穫祭、11月のイメージです。
パキスタン:結婚式などでお祝いのときに使うので、特定の季節のイメージはないですが、とにかくハッピーなイメージです。
⇒文化によって想像する季節もイメージも全く違う!
○かき氷・アイス
全員:かき氷は夏!暑い日に食べたくなります。
パキスタン:でも同じく冷たいアイスクリームはもちろん夏にも食べますが。冬でも好まれています。
日本:たしかに日本でも雪見だいふくとか冬季限定のアイスもありますね!
⇒かき氷は世界共通で夏の食べ物。アイスクリームは文化によっては冬に食べる国も。
○すいか・マンゴー
日本:スイカかな。
パキスタン:夏をイメージするフルーツと言えばマンゴー!品種によって少しずつ季節感が違います。スイカも夏を感じますね。
⇒暑い季節に採れるフルーツなので全員が夏をイメージ。
○ドライフルーツ・ナッツ
パキスタン:日本では一年中食べるけれど、パキスタンでは冬にテレビやスマホから離れて家族と談笑しながら食べるものです。
ネパール・ペルー:同じく冬に食べます。
⇒日本以外では冬にしか食べない国が多いようです。
○落ち葉
日本:落ち葉が散っているのをみると秋が来たなと感じます。
ペルー:ペルーはずっと温かいのでそもそも落ち葉がないです。
⇒文化というよりは気候による違いが有りました。
○入道雲
日本:映画やアニメで入道雲が空に浮かんでいると夏のお話だなとすぐに分かります。
ネパール・パキスタン:季節に関係なくそんな雲は見たことがないですね。
⇒これも気候による違いが。日本以外の国ではそもそも入道雲がどんな雲かわからないという人が多かったです。
〜音〜
○「チリンチリン」
日本:風鈴の音だから夏。
アメリカ:クリスマスの鈴の音を想像したので冬ですね。
⇒音から想像するものが文化によって違ったので、季節感にも違いが出ました。
○「ミンミン」
日本:蝉の声なので、夏のイメージ!
フィリピン:フィリピンだと蝉の声は「スースー」と表現するので、「ミンミン」だと何の音かわからないです。
パキスタン:セミよりもカエルの声が夏のイメージです。
⇒動物の鳴き声は文化によって表現の仕方が違い、音だけでは伝わりませんでした。また、生態系の違いによっても季節感を感じる動物に差が。
○「しんしん」
日本:雪が降る音。
フィリピン:そもそも雪が振らないので、日本に来て初めて雪を見ましたが、音で表現するなら「ヒュー、ブオー」かな。
⇒これも文化によって表現が違い、伝わりませんでした。擬音語・擬態語から受けるイメージは言語文化によるものが大きいようです。
○野良犬の鳴き声・朝のお祈りの声
パキスタン:野良犬の声がよく響いてくるようになると、空気の乾燥した冬を感じます。また、イスラム教では一日5回お祈りをするのですが、まだ暗いうちに朝のお祈りの声が聞こえてくると冬だなと思います。
⇒日本も含め、野良犬が少ない国やイスラム教徒が少ない国の人はいまいちピンとこない様子。
「伝える、伝わる」について考えることで、たくさんの気づきがありました!
感想を書いた紙は愛知県立名古屋聾学校インテリア科のみなさんが作ってくれた扇形のボードに掲示。
なんとこの木でできたつる子さんの似顔絵も手作りだそう!
本イベントの様子はBMKの中原聡太さんにレポートもしていただきました!レポート動画もぜひご覧ください。
林家つる子
古典落語の滑稽噺から人情噺、現代を舞台にした自作の新作落語にも取り組む人気落語家。古典落語の名作「子別れ」「芝浜」「紺屋高尾」の登場人物であるおかみさんや遊女を主人公にして、女性側の視点から落語を描く挑戦は多くのメディアでも取り上げられ大きな話題となっている。令和6年春に真打昇進決定。
東海テレビ CSR推進部 臼井ゆり
落語の魅力や歴史を、初心者や若者にも楽しめる多様な切り口で届ける『なごや万華鏡落語』シリーズを事業部所属時に企画制作。その他、地域の人と、文化、歴史を繋ぐオリジナルの演劇舞台や
イベントのプロデュースを数多く手がけた。