【新公開日決定!】コロナ禍の今、絶対観ておきたい感動巨編!映画『鹿の王 ユナと約束の旅』を観た高校生の感想は?

2015年に本屋大賞を受賞するも、その圧倒的スケールの物語から映像化不可能と言われてきた「鹿の王」が、日本アニメ界最高峰のスタッフにより映画化!文化と医療、ウイルスと免疫、生態系についてなど、コロナ禍を生きる私達にも通ずるテーマを描いた、映画史上に名を刻むことになる感動巨編を、一足先にchスタッフが鑑賞してきました!


STORY


東乎瑠(ツオル)帝国との戦いに破れ、囚われの身となっていた戦士団“独角”の頭・ヴァンは山犬の襲撃を受けるも混乱に乗じて脱獄。その最中、自分と同じように家族を亡くした少女ユナと出会い、共に過ごすことで徐々に生きる目的を取り戻していく。一方、謎の病〈黒狼熱(ミッツァル)〉が東乎瑠帝国で猛威を振るいつつある中、東乎瑠の支配下にあるアカファ王国では、ウイルスを体内に宿す山犬たちを利用して水面下で反乱が計画されていた。抗体を持つことで陰謀に巻き込まれるヴァンとユナだったが、ついにはユナが山犬たちに連れ去られてしまい…。


CHARACTER

ヴァン(CV:堤真一)
岩塩鉱での山犬の襲撃から生き残った“独角”の戦士。ユナと共に旅に出る。
ユナ(CV:木村日翠)
山犬が襲撃した岩塩鉱の生き残りの少女。時折、不思議な言動をすることも。
ホッサル(CV:竹内涼真)
黒狼熱の謎を追う、若き天才医師。病の抗体を持つと思われるヴァンを探す。
サエ(CV:杏)
<跡追い>と呼ばれる狩人の女性。アカファ王国の命を受けてヴァンを追う。


原作ファンも感動!
本当に存在するかのような壮大な世界観
原作者は“児童文学のノーベル賞”と称される国際アンデルセン賞≪作家賞≫を受賞するなど、日本のみならず海外での評価も高い上橋菜穂子さん。「精霊の守り人」はNHKでドラマ化もされ、観ていた人も多いのでは?村上さんの作品は細かく作り込まれたファンタジーな世界観が魅力のひとつ。映画でも、その世界観がしっかり再現されています。国ごとの文化や考え方の違い、人々の生活、雄大な自然が本当に存在するかのように細かく作り込まれていて、スクリーンの中だけでなく、その外側にもどこまでも世界が続いていることを想像させてくれるので、原作ファンはもちろん、人も、すぐにその世界観に引き込まれるはず!

原作の世界観がそのまま映像になっていて、ファンとしてすごく感動しました!両親もファンなので、2回目は家族みんなで観にいきます。

ただのファンタジーでは終わらない
“医療”がテーマの物語


そんな圧倒的スケールの世界観で描かれるのは謎の病〈黒狼熱〉を巡る物語。山犬が媒介するこの病が東乎瑠帝国で猛威を振るうのですが、なぜか東乎瑠帝国の支配下にあるアカファ王国の人々は発症しない。そこでアカファ王国はこの黒狼病を利用して反乱を企て、そこに抗体を持つヴァンとユナが巻き込まれていきます。一見、現実の世界とはかけ離れたファンタジーのようですが、疫病のパンデミック、そして国家間の争いという現在私たちが直面している問題と通ずる部分がたくさんあります。そしてそんな中、ヴァンとユナだけでなく、病の治療法を探る医者・ホッサル、東乎瑠帝国に親を殺された狩人・サエなど様々な人々がそれぞれの立場で、誰かのために戦っている姿は私たちが今、どういう行動をとるべきなのかを改めて考えるきっかけを与えてくれます。

たくさんの登場人物がいるなかで、一番現代人に近い考えを持っているのがホッサルだと思います。常に冷静で自分の存在する意味や役割をしっかり考え、自らのできることを一生懸命にやり遂げる彼は本当にカッコいし、私たちも見習うべきだと思いました。


自然も動物も
全てのシーンが美しいアニメーション
『君の名は。』や『千と千尋の神隠し』で作画監督を努めた安藤雅司監督と、あの宮﨑駿監督に才能を見いだされ、『千と千尋の神隠し』で監督助手に抜擢された宮地昌幸監督がタッグを組み製作された本作はアニメーションの美しさも見逃せない!駆ける馬のしっぽの動き、オーロラの輝きなど、そして黒狼熱の広がりを表す紫の波。全てがとても繊細に描かれています。特に飛鹿(ピュイカ)が駆けていくシーンはその足音も相まって臨場感に感動。絶対に映画館の大画面、大音量で体験してほしい作品です!

紅白出場や東京オリンピック閉会式への出演で話題のmiletさんが歌う主題歌にも注目!どこまでも広がる美しい歌はまるで雄大な自然の神秘さを表現しているかのようで本作にぴったりです。

-REVIEW-

  • 壮大な愛のあふれる作品で、最初から最後まで目が離せませんでした!あっという間の2時間で、もっとあの世界観を観ていたかったです。
  • 色んな所に黒狼熱の治療法についての伏線が張られていたので、ホッサルと一緒に謎解きしながら観るのが楽しかったです。
  • あまり話さず、感情を表に出さないヴァンがユナや村人達と生活していくうちにだんだん心を開いていき、笑顔を見せるシーンはこころが温かくなりました。
  • この物語に登場する人たちはみんな辛い過去があり、それぞれの目的のために行動しています。でも、それがぶつかりあってしまうことで戦いが起こる。現実で起きている戦争も、きっと同じだと思うので、多角的な視点で物事を考えることが大切だと改めて感じさせられました。
  • タイトルにもなっている“鹿の王”についてヴァンが語った話がとても印象的でした。この話をしているとき、ヴァンは何を思っていたんだろう、そもそも王ってどうあるべき存在なんだろうなど様々なことを考えさせられます。
  • ホッサルの病気に対する思いはコロナウイルスと戦っている医療従事者の方々と共通しているのではないかなと思います。映画を観たあとは、明日も頑張ろうという気持ちになりました。

『鹿の王 ユナと約束の旅』
  • 声の出演:堤 真一 竹内涼真 杏
         木村日翠 阿部 敦 安原義人 櫻井トオル
         藤 真秀 中 博史 玄田哲章 西村知道
  • 原作:上橋菜穂子『鹿の王』(角川文庫・角川つばさ文庫/KADOKAWA刊)
  • 監督:安藤雅司 宮地昌幸
  • 脚本:岸本 卓

©2021「鹿の王」製作委員会

2月4日(金)全国東宝系にてロードショー