ジャケット写真の“抜け感”から見る、高野洸のものづくりに対する徹底的なこだわりと思い

高野洸

お客さんを裏切らない徹底した
2.5次元ミュージカルの役作り

高校生の間では、高野さんはまず俳優さんとして、ドラマや「ヒプノシスマイク」など2.5次元ミュージカルで注目されていますが、2.5次元の役作りにはどんな意識を持たれていますか?

高野 2.5次元の場合は、お客さんにとっては僕が演じた時点で初めて見る役の動く姿になりますよね。だからまず役の資料には全部目を通して、舞台上でセリフを言いながら動く姿のイメージが湧くまで考えて考えて追求します。

自分の中で2次元だった役が動き出す瞬間があるんですか?

高野 そうですね。この動きをしたらキャラブレだなというのが自分の中であって。例えば歩き方だったら、歩幅から手の振り方、肩の揺らし方、猫背具合までいろいろ要素がありますよね。それが一番しっくりくるところがあるんです。だから稽古中に鏡を見ながら動いてみて、このキャラだったらもっと顎を引くなとか細かい調整をしていきます。

全部の要素を調整していくんですね。

高野 役を宿わせながら、違うなと思ったら修正していく感じで、逆に合っていないところを見つけていく、という方が近いかもしれないです。

高野洸

それを毎回意識して動いているというのがすごいなと本当に思います。

高野 ただ、役の感情も動かさないといけないので、1週間以上稽古をしているうちに動きは体に染み付いている感じですね。

舞台の期間中、役に引きずられたりしませんか?

高野 それはあります。「刀剣乱舞」で膝丸を演じていた時は、現場に入って「おはようございます」と挨拶する時に自然と腰あたりに両手を当ててしまったり、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」の一郎役の時はより正義感が強くなっていたり(笑)。毎回舞台の経験を経て、自分にはなかったその役の成分を取り入れていくことができるので、役には本当に感謝しています。

セリフを覚えたりする時に、集中するための環境づくりはありますか?

高野 僕はなかなか集中力が保てなくて、台本を見るだけの時間が結構辛いので、気合を入れて2時間だけやるとか集中して覚えるようにしています。それが終わったらゲームができるとかご褒美を作って(笑)

お忙しい中で時間の使い方は意識されていますか?

高野 僕はあまり決め込まないですね。テキパキ決めると疲れそうだなという感覚があったので、学生時代も週末は仕事で東京へ行って、平日学校へ行ける時は学校へ行ってという生活を繰り返しながら、テスト勉強は一夜漬けでした(笑)

高野洸

勉強もやっぱり短期集中型なんですね!

高野 追い込まないとやらないんです(笑)。普段も休める時はすぐ寝ちゃいますし、面倒くさがりなので、基本ダラけて家事とかも怠っちゃいます。高校生の頃は友だちからは「適当すぎ」と言われてました。

それは意外でした。すごく計画的に動かれているのかなと勝手に想像してました。

高野 オンの時はなるべくそうしようと心がけているんですが、あまり体力がないタイプなのでオフの時はちゃんと睡眠を取っています。1日ごとで考えるというより、期間で捉えて、“この期間を頑張ればご褒美があるはずだし、きっと人生のプラスがあるはず”という考えをしています。

そうなんですね!

高野 あ、でもお店の予約とかは取るタイプかもしれないです。行って空いていないというのが嫌なんです。歩いて10分くらいのお店だとしても、歩くのが面倒くさいので、それが無駄になるリスクより電話して確認する方を取ります(笑)

今月の特集テーマ
「みんなはどうやって進路を決めたの?」

高野洸

進路を決めた瞬間のことについて教えてください!

高野 中学3年で芸能の道を辞めるかどうか迷っていた時に、学校の友だちから「今この年齢で活動をしているのは貴重なことだと思うし、地元から応援しているから頑張って欲しい」とメールの返事をもらったんですよね。ベッドに寝転んでそのメールを読んだ時のことはすごく覚えています。家族や周りの人たちもみんな応援してくれていたので、その時にこの仕事を続けていこうと決めました。進路に関して一番大きな決断をした時はその時でしたね。

その後はDream5が活動終了することが決まって、スタッフの方々と何度も打ち合わせしていた時に、初めて自分が会社に勇気を持って発言した瞬間があって。「個人として俳優をやりたいです」と言わせてもらったのですが、その時は悩んだというより、自分の中でそれ以外の選択肢がなかったので、絶対に言った方がいいと思ったという感じでした。

進路を決める時に大事にしておくといいことはありますか?

高野洸

自分の武器を見つけて欲しいなと思います。確実に周りよりできて、絶対に自分が輝ける才能ってあると思うから。僕の弟もちょうど今高校生で進路を決めるタイミングなのですが、最近僕より音楽の才能があるということがわかったんです。自分の武器を探すためには、今までやったことのないことを経験してみたり、いつもと違う人と遊んでみたりするのもいいと思います。僕自身できるだけ周りと差別化して、自分の立ち位置を確立できるようにしたいなと思っています。


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高野洸Akira Takano

DISC INFO

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7/24(日) 東京・東京ガーデンシアター

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