映画『OUT』 醍醐虎汰朗|「中学時代に原作を読んだ時も、自分に似た“あっちゃん”に憧れた」

累計発行部数650万部を突破するヤンキー漫画「OUT」が、映画『ドロップ』で大ヒットを打ち出した品川ヒロシ監督・脚本で映画化! 伝説の超不良・井口達也が少年院を出所したその後の人生を描いた青春ムービー。達也が出会う、千葉の暴走族「斬人(きりひと)」の総長、“あっちゃん”こと丹沢敦司役を演じる醍醐虎汰朗さんにインタビュー!

「中学時代に読んだヤンキー漫画
憧れたのは自分に似た“あっちゃん”

映画、爽快でした! あっちゃんの特攻服には天上天下唯我独尊とか喧嘩上等など書いてありましたが、やっぱりあの衣装を着た瞬間強くなった感じがしますか?

醍醐 なりますね! 「男気死守」とか「大和魂」とか「風神雷神」とか、それぞれ言葉が違うのが面白くて、衣装を着た時、みんなですごく盛り上がりました。

“あっちゃん”というカリスマ性のあるキャラクターを演じる上で意識されたことはありますか?

醍醐 あっちゃんは二面性が一番大事だなと思っていて、仲間と話す時と、仲間じゃない人と話す時で、似たような取り繕いはしつつも本質的なところは全然違う感情で向き合っているのがあっちゃんなので、ギャップは意識して演じました。

具体的に何か意識されたところを教えていただきたいです。

醍醐 例えば怒った時の目は、見ただけで相手が恐怖心を感じるような雰囲気を出したり、細かい部分は一つひとつ意識していきました。他に演出の面では、「近寄っていく時に絶対に腰の高さはこれぐらい落として」とか「速く行ってキュッと止まる。首はこう向く」みたいな独特なコミカルな動きに品川監督がすごくこだわっていらっしゃいました。

品川監督はどんな印象でしたか?

醍醐 少年みたいだなって思いました。いつも楽しいことを考えていて、遊び心を忘れていない人。品川監督が「1ヶ月の撮影期間は修学旅行みたいなもんだ。そんな楽しい瞬間、寝るのがもったいないだろう。だからこの期間は睡眠時間を削って、楽しいことやって、終わった後好きなだけ寝ればいい」ってお話をされていて、それがすごく僕の中に刺さって。そのスタンスって何にでも通じるし、人を前向きにさせる言葉だなと思って、そこから僕も睡眠時間を削ることに対するネガティブな気持ちは捨てました。

監督とは役作りについても話されましたか?

醍醐 役作りに関して話していたら、監督から「もう体鍛える必要ないね」と言われました。他の皆さんはゴツい体格の役柄だったので必死にジムに通っていたんですが、僕は逆に行かない方がいいと言われたので、もどかしさと言うか、若干の仲間外れ感があって。ちょっと寂しかったです(笑)

アクションの部分もめちゃくちゃカッコよかったです。

醍醐 僕の場合は、小さくて強いというあっちゃんのキャラクターを実写で表すのはどうしても難しいところなので、できるだけアクロバティックに俊敏に動いて、他の人よりも手数を増やしたりして、アクションに説得力を持たせるようにしました。

一番大変だったシーンはどこですか?

醍醐 一番は、冒頭の登場シーンのパンチングマシーンを飛んで蹴るところです。空中で回転して蹴るんですが、自分の目線より高いところにあるものを垂直な状態で蹴らないといけないので、腰が目線より上がる必要があるんです。グリーンマンが腰を持ってくれて、持ち上げられたタイミングで蹴るんですが、ここは見え方にもこだわって、着地も含めて一番練習しました。

アクションの撮影をされた翌日って、筋肉痛でしたか?

醍醐 身体はもうずっとバキバキでしたね。常に、「今日はここが痛い」「僕はここが痛い」みたいな報告会をみんなでしてました(笑)。撮影後はお風呂の湯船の中で揉みほぐしたり、舞台に出演した時に買っていた電動マッサージ機でほぐしたりして。できる限りのケアをして日々撮影に挑んでいました。

同じ「斬人」メンバーを演じた、JO1の皆さんとの共演で印象的だったことはありますか?

醍醐 碧海くんは大乱闘のシーンでの回し蹴りがすごくきれいで、みんなが「あ、格闘技経験者だ!」「やってるねぇ!」みたいな話をしていました。休憩時間もそうですし、意図的に話しかけないようにしていたところ以外では、皆さんとコミュニケーションを取って仲良くしてもらっていました。

敵チームのキャストさんとは話さないようにされていたんですか?

醍醐 そうですね。その方がお互いにやりやすいかなと思って喋らないようにしていたんですが、敵チームの皆さんがものすごく喋りかけてくれたので、僕の作戦は失敗して、結局みんなで仲良く喋ってました(笑)

ヤンキー映画の魅力は
強くなった気持ちでワクワクさせてくれること

今作のヤンキー役も、舞台「千と千尋の神隠し」のハク役も、この1年だけでも幅広い役をたくさん演じてこられていますが、演じることについて何か変わってきた意識はありますか?

醍醐 今年は周りの友だちも大学を卒業して社会人1年目の歳なんです。だから僕も今まではなんとなく楽しく生きてきたんですが、この先何のために生きようかとか本当にこの仕事がしたいのかとか、そういうことを一度考え直してみました。やっぱり“演じることが好き”というのは大前提であって、その上でどう人の心を動かせるかというやりがいの方向にベクトルが変わってきているなと思います。自分がやる意味みたいなものをしっかり考えながら向き合いたいと思うようになりました。

この1年だけでも幅広い役を数多くされていますが、演じることについて何か変わってきた意識はありますか?

醍醐 今年は周りの友だちも大学を卒業して社会人1年目の歳なんです。だから僕もこの先何のために生きようかと一度考え直してみたのですが、やっぱり“演じることが好き”というのは大前提であって、その上でどう人の心を動かせるかという方向に変わってきているなと思います。自分がやる意味をしっかり考えながら向き合いたいと思うようになりました。

もし醍醐さんが高校生の時に『OUT』が公開されていたら、誰と観に行かれますか?

醍醐 学生時代なら、たぶん好きな子と観に行って、「あそこに出てたあの人よりは強いよ」とか言ってるような気がします(笑)。映画館を出たらガンを飛ばして、とりあえずいきり散らかすでしょうね。ヤンキー映画の魅力は、少年に戻れるというか、強くなった気持ちでワクワクさせてくれることかなと思います。

最高です。当時ならどのキャラに憧れたと思いますか?

醍醐 中学時代に原作を読んだ時も、身長は小さいけど強いという自分に似たところのあるあっちゃんに憧れたんです。でも僕があっちゃんに憧れたら、きっと一番良くない憧れ方をしますね。わざと可愛い子ぶって変なギャップを自分から生み出すようになると思うので、周りからしたら、一番関わりにくいかなと思います(笑)

棒つきキャンディーも…?

醍醐 絶対くわえますよ!

『OUT』は高校生におすすめですか?

醍醐 高校生にも、とってもおすすめですね。ぜひ観ていただきたいです!

特集テーマ
「旅のこだわりは何ですか?」

メロンパンとのり弁です。
どちらも週に1回は必ず食べてました。特にメロンパンは食べすぎて禁止令が出るほどハマっていました(笑)。
のり弁は、上に唐揚げと竹輪の磯辺焼きが乗ってるものが好きで、醤油多めにかけて食べるのがこだわりでした!

部数限定で配送サービスも行っています。
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『OUT』PG-12
  • 原作:井口達也/みずたまこと『OUT』(秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊)
  • 監督・脚本:品川ヒロシ
  • 出演:倉悠貴、醍醐虎汰朗、与田祐希(乃木坂46)、水上恒司、與那城奨(JO1)、大平祥生(JO1)、金城碧海(JO1)、他
  • 配給:KADOKAWA

©2023『OUT』製作委員会

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