12月15日にリリースされたメジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』は、メジャーデビュー曲『SOBER ROCK』から新曲『PERIOD.』『THANKS, ALL MY TEARS』まで、どれも熱い思いと優しさが溢れ、真っ直ぐに響く歌詞とともにじっくり聴きたい1枚。Novel Coreさんにアルバムに込めた思いをお聞きしてきました!
【前編】では、アルバム『A GREAT FOOL』についてお聞きしていきます。
この気持ちを諦めたくない
アルバムの楽曲、歌詞がストレートに入ってきてどれも本当に響きました。この1枚にはどんな思いを込められていますか?
コア 嬉しいです!! ありがとうございます!! 子どもから大人になっていく中間地点のような年齢の中で制作したアルバムで、僕自身子どものままでいたいという気持ちがある一方で、大人の方々に混じって仕事をする以上、大人でいなきゃいけない瞬間もあったり、その両方の間でジレンマを感じながらせめぎ合っていた時期だったんです。いろんなことを経験して賢くなっていく中で、思い切り大きな夢を口に出すことが怖くなっていっちゃうところもあって。でも “バカを見てもいいから思い切り自分らしく生きてやりたい!” という意思を改めて提示したかったし、みんなにも諦めないで欲しいというメッセージを『A GREAT FOOL』というタイトルに込めました。
二十歳になられてから作られたんですか?
コア 二十歳になる直前くらいから制作を始めて、一度1月末から3ヶ月間お休みをいただいたんです。その後、5月末頃から3ヶ月ほどで制作しました。
コアさんの言葉って男女関係なく響くなと思うのですが、歌詞を書かれる時に大切にされていることはありますか?
コア 一番意識しているのは、自分が思っていることや感じていることが聴いてくれた人にストレートに伝わって欲しいので、できるだけ遠回りせず、ありのままの言葉で書くように心がけています。
歌詞については日頃から意識されているんですか?
コア 歌詞は普段生活している中でパッと思いついたりすることが多くて、例えば『LOVE SONG feat. SG』には「タクシーの窓を殴る雨は拍手に」という歌詞があるんですが、これは自分の中ですごく良いことがあった日にタクシーに乗っていたら、バチバチッと窓を叩くどしゃ降りの雨の音が “拍手” に聞こえて…その場でメモしたフレーズが歌詞になっていたりします。
すごいドラマチックですね! コアさんの言葉の源はどこにあるんですか?
コア どうだろう…もともと本がすごく好きで、中学生の頃は図書室にしょっちゅうこもって本を読みまくっていたんです。授業で作文を書かされる時にも原稿用紙5枚、というところを僕は35枚とか40枚とか謎に書いたりして(笑)。だから文章を書くことは好きだったのかもしれないです。
40枚! それはすごいです(笑)。高校生としては『PERIOD.』と『THANKS, ALL MY TEARS』は特に歌詞が刺さりました。
コア 『PERIOD.』は、実は2020年に制作していた曲を、タイトル以外全て変えて作り直した楽曲なんです。2020年の4月、初めて緊急事態宣言が始まった時がちょうどインディーズで自主制作したアルバム(『WCMTW』)をリリースしたタイミングで、当時決まっていたライブが40〜50本飛んでしまったんです。数ヶ月間自宅で自粛生活を送るという状況になって、本当にしんどくて。でも、孤独な時間って、自分を向き合うチャンスというか。当時の僕の中で、今までの自分とこれからの自分の間にピリオドを打つという意味で、過去と向き合って書いた曲だったんです。
そうだったんですか。
コア ただ、その時書いた歌詞は本当に凄まじくブルーな内容で、自分以外、家族にも一切聴かせず自己完結させたんです。でも、当時からずっとひとりぼっちだと感じて生きてきた自分にとって、この1年で仲間と呼べる存在が増えて、熱量のあるスタッフさんたちや自分のファンダムが今はここにあって。昔の自分と、みんなと一緒に歩んでいくんだと決めた今の自分との間に再度ピリオドを打ちたいという気持ちがあり、作り直したものを同じタイトルでアルバムに収録しました。
曲の中にスタッフさんの名前を読み上げる部分がありましたよね。あれは実際のスタッフさんたちですか?
コア まさにそうです! みんな今のTeam Novel Coreのスタッフさんたち。“真っ直ぐで嘘つかない木村さん”というのはこの木村さんです(笑)(隣に座っておられるマネージャーさんの方を向いて)
木村MG はい(笑)
コア でも正直、全く全員を挙げ切れていなくて。全員の名前を挙げるだけでアルバム1枚できるくらいいらっしゃるので!(笑) 1曲や2曲ではシャウトし切れないくらい、自分の周りにたくさんの仲間がいるということも、書きながら改めて気付かされました。
「15歳の俺 よく聞いとけ 死にたいの分かるけど踏ん張れ」という歌詞もありました。
コア 当時はもう自分の明日がどうなるかもまったくわからず、真っ暗だったので、闇雲に歩いていただけというか。高校1年生で学校を辞めて、その後も夢を持ってラップを続けていたけど、思春期の真っ只中で、ただでさえ心が不安定な中、人前に立って多くの人の視線を集めるなんて、一般的に考えたらすごく異常な状況なわけで。今思えば、そりゃキツいのも当たり前だろう…と思う状況だったけど、自分でもその時はどうしていいかわからなかったんですよね。
当時の苦しさは、ステージで光を見るからこその落差という感覚だったんですか?
コア それもあるし、自分がやりたいこととできることのギャップに打ちのめされることが本当に多くて。当時と今って、周りの環境は変わったけど、自分が考えていることややりたいことは何も変わっていないんです。そこから色々経験して、喜びも絶望も顔見知りになって、21歳が目前にある今、やっと感覚を掴み始めた…くらい難しいことを、当時高校1年生の自分が、ただでさえ学校も辞めて何の後ろ盾もない中で「やりたい、やりたい」と考えていても、現実とのギャップがあまりにも大き過ぎて…。「できっこないじゃん」と自分自身で思うところもあったと思うし、完全に心のバランスが崩れてしまった感じでした。
でもその先にはちゃんと光があったんですね。
コア うん。それでもどうにか明日に期待し続けながら生きて乗り越えてきたことで、二十歳になった今は少なくともこんな景色に出会えたよ、ということを15歳の頃の自分に伝えてあげたいなと思いました。
人生という映画を彩る演出
『THANKS, ALL MY TEARS』についてはいかがですか?
コア 『THANKS, ALL MY TEARS』はアルバム制作の序盤にできた曲なんですが、自分自身かなり気に入っていて、おそらく5年、10年先も歌い続けるだろうなと思っています。もちろん、当時の僕と同じような気持ちを味わっている子たちへのファイトソングでもあるんですが、それ以上に “未来の自分に向けて書いた手紙” みたいな感覚が強いです。きっと、僕自身が今後この曲に救われることがたくさんあるだろうなって。「人生は映画、エンディングシーンがより感動的に見えるためには、挫折するシーンや絶望するシーンがないといけない」という気持ちですべての苦難を乗り越えてきたので、この先もこの感覚は命綱だな、と。
『PERIOD.』からの『THANKS, ALL MY TEARS』でアルバムが締め括られる流れがすごく良かったです。
コア そう言ってもらえるのは、めっちゃ嬉しいです!! 実は『PERIOD.』でこのアルバムは一度完結していて、その後の『THANKS, ALL MY TEARS』は、実はラスト曲ではなく、次のチャプターのイントロなんじゃないかと。それが一番美しい形かなと思ったので、そう感じてもらうためには、聴いてくださる方をどういう感情にエスコートしていくのがいいんだろう、と構成を考えました。
メッセージが真っ直ぐに入ってくるし、早くライブで観たいと思いました。
コア 実は先日、BE:FIRSTのワンマンライブを観に行った時に、ファンの方がすごく泣きながら話しかけてきてくださって。「どうしたんだろう」と思って話を聞いたら、ずっとうつ病でしんどかった中、たまたま音楽フェスの映像で僕の『THANKS, ALL MY TEARS』を聴いて、「生きよう」と思えたんです、と伝えてくださって。そうやって誰かの人生に少しでも寄り添える楽曲になっているんだとしたら、本当にありがたいし、歌い続けたいなと思いました。
コアさんが歌う理由は、やはりそこにあるんですか?
コア これも休んだ期間に改めて考える機会ができたんですが、メジャーシーンで音楽をやっていくにあたって、今後も良い音楽を作り続けていくためには、当然たくさんの人たちに聴いてもらう必要があるとは思うんです。ヒットや商業的な成功も必要になる。でも僕は、誰かが僕のライブに来てくれたり、たまたま何かで曲を聴いてくれた人の命綱になるような音楽をやりたいと思っています。15歳の頃に死にたかった自分を救ってくれたのも、たまたま流れてきた音楽が「今日頑張って生きていたらもしかしたらこの先に良い景色があるかもよ」と教えてくれたからだし、次は自分がそういう存在になりたいという気持ちが大きいですね。
この1年、BMSGからBE:FIRSTが誕生したり、環境も大きく変わったところがあるかなと思うのですが、コアさんの中で変化したことはありますか?
コア 「THE FIRST」というオーディション番組が始まって、BE:FIRSTだったり、SHOTAだったりTRAINEEだったり、仲間が増えて。最初日髙さんとふたりっきりで始まったBMSGが、気づいたらこんなに心強い仲間が横にいるということが嬉しくて。自分のモチベーションにもなっているし、ひとりぼっちだと思う時間が減りました。人ってどこまで行ってもひとりだと感じるところはあるとは思うんですが、苦しいなと思った時にそれをこぼせる仲間がいるだけで、十分生きていくのは楽になるから。
オーディションをきっかけにコアさんの音楽を知ったというファンもきっと多いですよね。
コア そうですね。Novel Coreのことを知ってくれる方も急激に増えたので、気が引き締まるというか。でもこれまでファンの方と向き合ってきた僕なりのやり方が、人の目の数が変わったことでブレることは絶対にしたくないので、これからも一人ひとりの目を見ながら音楽をしていきたいなと気持ちは改めて強まりました。
【後編】「Novel Coreさんの高校時代を変えた出会い」もお楽しみに!12/27(月)夜公開予定!
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— ch FILES関東版 (@chFILES) December 20, 2021
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