【よしもとTALK】ニューヨーク「頑張ったというより無我夢中でやっていた」

左から、ニューヨーク 嶋佐・屋敷 

今やテレビで見ない日はないくらい大人気のニューヨークがよしもとTALKに初登場! 高校時代のお話からその後の進路について、芸人になってから一番頑張ったことなどお聞きしました!

何も成し遂げてないし
誇れるものがひとつもなかった

まず、おふたりはどんな高校生でしたか?

屋敷 ちょうどこないだ “母校に帰る” みたいな番組で、嶋佐の出身高校に行ってルーツを巡る旅の仕事があったんです。当時嶋佐を教えてた先生とかにいろんな話を聞いたりするロケやったんですけど…安心して! 先生が全然嶋佐のこと覚えてなかった!(笑) カスみたいな高校生活送っててもテレビに出られるし、今もしこの記事を読んでいて “僕なんかダメかな” って思ってる子も、こんなカスでも芸能界でやっていけてるから! 本当に何も心配ないよ!

嶋佐 卒業以来初めて山梨の高校に帰ったんです。全校集会してるところにサプライズで行くみたいな。もちろんね、生徒たちはいい感じに盛り上がってくれたんですけど、先生は俺のこと覚えてなかったし、俺も担任の先生の苗字すら忘れてた!(笑) 部活もやってなかったから帰宅部だったし。

屋敷 カスね。カス部。俺もだけど(笑)

嶋佐 彼女もまぁいなかったかな。3年間いなかったな。

屋敷 でも、こいつは2ヶ月に1回、1万円かけてストパあててた!

嶋佐 オシャレだったから。バンドはやってたね、なぜか。ヤンキーでもありませんでした。

屋敷 誰にも迷惑かけないカス! それがこいつの高校時代のキャッチフレーズやった。

嶋佐 誰にも迷惑かけていません。担任の先生が、俺に手紙を書いてくれたんですよ。そこには「当時の嶋佐くんはとても真面目な感じがしました」みたいに書いてあった!

屋敷 先生もうろ覚えやからな(笑)。僕もですけど、ほんとに何も成し遂げてない、何かに熱中したって誇れるものがひとつもない高校生でした。終業の鐘が鳴ると同時に校門から出てた! でも僕は彼女がいました。それだけは書いておいてください。そこが大きな違いです、このカスと。

嶋佐 でも、完全に俺のことを好きっぽい子はいましたよ。俺は中学からずっとひとりの子を好きで、その子のことが忘れられなくて、タイミングが合わなかった感じっすね。その気持ちに応えてあげれていれば…。

屋敷 告られてないやろ!

嶋佐 でも、あからさまに好きって感じでしたね。男女何人かでお泊まり会みたいなのもしたし。

屋敷 思春期の男の子ってみんなそう思うよ。あの子たぶん俺のこと好きやって、俺も思ってたよ。

ちなみに委員会とか、何に入ってましたか?

屋敷 委員会ってなんだっけ!?

嶋佐 わー! 委員会忘れてたー! あったなぁ! 美化委員会とか図書委員会とか、あったよね。でも俺も覚えてないなぁ。とりあえず卒業式は誰からも寄せ書きとかもらわず帰ったし、校門を最速で出てた (笑)。でもいじめられてたとかそういうのじゃないから、友だちはいっぱいいたのよ。

文化祭とかには参加してましたか?

嶋佐 クラスで男子をひとり選出して女子が女装をさせて、どのクラスの代表がいいかを決める “女装コンテスト” みたいなのあって、俺選出されましたからね。

屋敷 それだけが不可解なんよね。クラスのお調子者とかがやるようなことをなぜかこいつがやってるから。たぶんやけど、うっすらいじめられててん。

嶋佐 マジでいじめられてないから! いじめられてもないし、いじめもしてないから! 卒業文集でも「面白い」とか「将来テレビに出そう」とかで1位だったからね。探せば家に証拠としてありますよ。あ、2位やったかな。ベスト3には入ってました! でもお笑いの真似ごととかそういうのはやってなかったし、全校生徒の前で漫才とか1回もしたことはなかったですね。

屋敷 俺もバンドとか組んでライブやっとる人とかおったけどなかったし。ビーズみたいなんでアクセサリー作って売る、みたいなのを手伝わされてた記憶はあるけど…それ以外の記憶がないんだよなぁ。高3の時、体育祭で応援団とかやってたかな。でも人に語れるような漫画とかドラマみたいな青春っぽい文化祭の思い出はないね。

嶋佐 大学生になりたいとしか思ってなかったね。東京に出たいみたいな。

屋敷 大学からが本番やと思ってたからね。

もし、おふたりが同じ学校で同じクラスだったら仲良くなってたと思いますか?

屋敷 俺がいじめてたかもね。でもあまりこいつと喋ったらモテへんくなるからちょっと遠ざけてたかも!

嶋佐 俺はマジで見下してたと思う、こいつのこと。

屋敷 クラスにカスグループっておるやん?

嶋佐 おもしろグループね。

屋敷 俺はそのカスグループよりは絶対に一個だけ上やと思ってたから。一軍ではないけどカスグループの一個上やと思ってた! 嶋佐だけには負けんとこって思ってたかも。

嶋佐 一番おもんないやつね、逆に。彼は高校時代付き合ったその彼女と最近結婚したのよ。

屋敷 そう。すごいでしょ?

嶋佐 でも彼は俺と同じ、冴えないグループだったのよ! 正直ふたりともモテなかった。だから芸人になりたいというか、華やかな世界に憧れてた部分はありますね。シンプルに。

もし芸人の道を選ばなかったら
今、何をしていたと思いますか?

大学生の時はどんな将来を考えてましたか?

嶋佐 横浜の結構都会で一人暮らしをさせてもらって、アルバイトを始めたり、ちょっと大人びた遊びとか、渋谷とか原宿にも毎週遊びに出たり。環境がまるっきり変わって毎日楽しくて、卒業後の将来なんて考えずに過ごしてましたね。ほんとカス大学生。

屋敷 俺は高校の時から芸人になりたかったけど、絶対無理やと思ってたんで、テレビの世界に行くって決めてたんですよ。テレビのスタッフさん…できればフジテレビとか日本テレビとかの局員さんか、大阪のABCテレビとか関テレ、読売テレビの局員さんになりたいと思って。大学もそういう学部に行った感じですね。

その学部に入って仕事に役立ったことって何かありましたか?

屋敷 マスコミニュケーション論とかジャーナリズム史とかメディアの授業がたくさんあったんですけど、そこは俺もカス大学生やったから、授業の内容とかひとつも覚えてないし、全然役立ってないかもしれへんね。大学の勉強が向いてなかった。

おふたりが芸人になっていなかった場合の今の姿って想像つきますか?

屋敷 俺はテレビの制作会社で働いていたので、そのままディレクターさんとかになってたんやろなと思いますけどね。それか大学の時、教育実習とかも行ったんで、塾の先生とかになっていたかもしれません。

嶋佐 俺はろくに就活もせず、音楽が好きで当時レコード会社とか出版社とか音楽関係の会社を受けたんですけど、エントリーシートという一番手前の段階でほぼほぼ落ちちゃって。そのまま大学卒業してすぐにNSCに入ったんで、マジどうなってたんだろうな? 下手したらフリーターで36歳までいっちゃってたかもしれないね。

10年以上一緒に活動されていて、お互い変わったところ、変わっていないところはありますか?

嶋佐 内面的に変わったなと感じることはあまりないかもしれないですね。

屋敷 うん、基本的にはあまり変わってないですね。芸人になってから出会ったので徐々に知っていく感じなんですよね。でも客観的に見ると、テレビとかにすごい出るようになったなとは思います。俺にも言えることですけど、こいつめっちゃ普通にテレビ出とんなって。嶋佐が番組の企画で家賃20万ぐらいの家に引っ越してたり、めっちゃ高いソファー買ってたり、そういうのを見ると、環境は変わったなと思いますけど。

ネタを考える時に意見が合わない場合、どうやって解決していますか?

嶋佐 僕らのやり方は、とりあえずお互い何もない状態から喫茶店とかに集まって、そこから考え始めるんです。何も思い浮かばないまま平気で何時間も経つこともあるんで、そういう時はもう諦めて帰ります。一旦切り上げてまた集まって、それの繰り返しで何とか絞り出していくって感じですね。

屋敷 最近は時間がないので、短い時間で捻り出すしかないみたいな感じですけど、俺はおもろいと思っとんのに嶋佐がおもんないと思ってバチバチぶつかるみたいなことはあまりないですね。どっちかが面白くないと思った時点で却下、ふたりがGOサイン出した時だけ採用してます。ぶつかって喧嘩しとる時間が無駄なんでね。

▶次ページでは、特集テーマ「進路」についてニューヨークのおふたりにお聞きしています。