『映画ネメシス』大阪舞台挨拶櫻井たっての希望で実現！「いい空気感いい距離感で撮影できた」

天才的なひらめきで事件の真相を見破っていく探偵助手のアンナと、ポンコツだが人望に厚い自称天才探偵の風真が様々な依頼に挑む探偵物語として大ヒットを記録したドラマ「ネメシス」が入江悠監督によって映画化された。3月29日(水)に大阪ステーションシティシネマで『映画ネメシス黄金螺旋の謎』試写会が行われ、風真尚希役の櫻井翔が登壇。その模様をお届けします。

STORY
横浜の探偵事務所ネメシスに超高額依頼が飛び込んできた。早速動き始めた美神アンナ (広瀬すず) と風真尚希の探偵コンビ。しかしそれは、決して開けてはならないパンドラの箱だった。調査を進めるうちに、アンナは仲間たちが襲撃される夢を続けて見るようになっていた。すべての夢に共通するのは、見知らぬ一人の男の存在。連鎖する悪夢を断ち切る方法とは？解いたら死ぬ、禁断の謎―その恐るべき秘密とは…？

映画の公開は出港のようで
不思議な感覚になる

試写会でたくさんの方に作品を観ていただくことは特別な感じですか？

櫻井　(映画と)テレビドラマとの大きな違いは何かと考えた時に、テレビドラマは何かをしながらご覧になる可能性がありますが、映画の場合はこの99分間ずっとスクリーンと向き合い続けることになるので、今日はじっくり堪能いただけたんじゃないかなという風に想像しています。

ドラマから2年後、今回映画化され「ネメシス」の集大成的な作品だと思います。公開に向けてどのようなお気持ちですか？

櫻井　船でいうと出港のような感じで、今日も含めたくさんの仲間やスタッフと準備してきた作品がいよいよたくさんの方の目に触れる日になるのと同時に、それが自分の元から離れて皆さんのものになっていく日でもあるので不思議な感覚です。試写会で観ていただいた今日のような日は特別で貴重だなと思います。

皆さん映画を観終わった後の余韻に浸っていると思うのですが、お客様に何か聞いてみたいことはありますか？

櫻井　あります！じゃあ挙手でお願いしようかな。複数回答可でお願しますい。楽しかったという方？ (客席からたくさん手が挙がる)ありがとうございます。次に事件が多発的に起こるので、怖かったという方？

(またまた客席からたくさん手が挙がる)

櫻井　女性が多いこともあって、ちょっと怖かったですかね。小学生ぐらいの子どもに見せるのに怖いかなぁ、どうかなぁと思っているんですが、小学生でも全然楽しめると思うという方はどれくらいいますか？

(少しだけ手が挙がる)

櫻井　やっぱりちょっと怖いのかな。周りの仲間たちの子どもが小学校5、6年生ぐらいの子が多くて、どうかなと思っていて。この間までやっていた「大病院占拠」というドラマが怖いかなと思っていたんですが、周りの小学生の子たちがめちゃくちゃ楽しんでくれていたんです。それでスタッフと話していたら「今は小学生でもいろんな作品を観ているから、怖がらずワクワクしながら見てもらえる」と話していたので、わかんなくなっちゃったので皆さんに聞きたかったんです。

ドラマから2年経ちましたが、風間の表情や声にスイッチを合わせるのは苦労されましたか？

櫻井　過去に以前に演った役をもう一度演じることはあったんですけど、およそ1年空いて風真尚希を演るのはどうなるのかなと思って (撮影の) 初日を迎えたんです。でも、(その1年の間に) 他に役を演っていなかったからスッと入り込めました(笑)。広瀬さんや江口さん、俳優の皆さんはその期間に何度もいろんな役を演じていて（「ネメシス」の役に）戻るからそりゃ大変だなと思うんですけど、僕はもう風間、風間だったので(笑)

以前に一緒にドラマを撮影されていた仲間たちとの撮影なので、合わせやすかったところもありますか？

櫻井　大きな要素ですね。横にいるのが江口さんであり広瀬さんであるということはもちろんのこと、撮影スタッフもドラマのスタッフが9割9分という感じで。新しく参加してくれた方もいたんですけど、その環境に身を置くととスッとその頃に戻ることができました。風間の衣装とか髪型も大きかったですね。

今回撮影されたドラマのクルーの方は、実は映画を撮るのが非常に得意な方々なんですよね？

櫻井　映画を撮るチームでドラマを撮影していたのが連続ドラマ「ネメシス」だったんです。ドラマと何が違うかというと、映画では大きなスクリーンで観てもらうことが前提としてあるので、例えば美術ひとつでも見えるか見えないかわからない引き出しの中まで細かく作っていたりとか、そんなところが映画っぽいところでさすがだなと思いました。

聞いた話によると、櫻井さんは脚本を見た段階では “これどうなるの？” と不安もあったそうですね。

櫻井　脚本を文字で読むとすごい面白かったんです。だけど、それが映像でどう表現されるのかは不安というか、どう映像になるのかが脚本を読んでいる時には見えなかったです。でも、完成した作品を見て、すごいと思いました。ぐいんと回ったりとか、背景がぶわーと変わったりとか、ほぼ擬音だからネタバレになってないと思うんですけど (笑)。映像じゃないと体感できないことがこの作品にあったかなと思います。

出演者の方は、CGでどう映像になるのかわからないままお芝居をされるので難易度は高いですよね。

櫻井　2009年に『ヤッターマン』という映画に出て、ほぼグリーンバックだったんです。ここにこれがあって、あそこにあれがあってと想像しながら演じていたので、僕は意外とグリーンバック慣れしているのかもしれないです。

広瀬さんも江口さんとすごく息が合っていて仲がいいですよね。

櫻井　思いました。あの渦中にいるとなかなか感じられないんですけど、本当にいい空気感いい距離感で撮影できてたんだなと、今改めて痛感してるところであります。

以前に3人 (櫻井さん、広瀬さん、江口さん）で焼肉に行く約束をされているとお聞きしたのですが、それはまだ叶っていないですか？

櫻井　コロナ禍ということもあって、叶っていないんですよ。広瀬さんはひとりでもふっと町のレストランに入られる方で、新しいネメシスの事務所の近くにあった焼肉屋さんがすごい美味しかったと言っていたので、この期間のどこかでみんなで行きたいなと思っています。

本作には櫻井さんの事務所の後輩である上田竜也 (KAT-TUN) さんが超職人気質な道具屋の星憲章役で出演されていますが、会話されることはありましたか？

櫻井　あったあった！「アニキ、インテリアどうしてるんすか？」とか、インテリアの話をすごいしていました。なんでだったんだろう？ (笑)。僕のイメージでは、上田くんは現場でみんなが喋っていたら端っ子でひとりで座ってると思っていたんですが、実際には奥平 (大兼) さん、南野 (陽子) さんと車座になって話していたり、撮影現場ですごくいろんな人とコミュニケーション取っていて。僕はそれを遠巻きに微笑ましく見ていました。

話は変わりますが、大阪に来たら必ず食べる好きなものはありますか？

櫻井　着いて早々にたこ焼きと肉まんを食べましたよ。今日は午前中に取材の仕事を終えてすぐ出て大阪に向かったので、あまり食事が摂れていなかったんですよ。たこ焼きってのはいいですね。小腹が空いている時にパッと食べられてよくできていますよね。久々にたこ焼きを食べました。たこ焼き、豚まん、おいしかったです。

夢のシーンなのか、現実のシーンなのか
演者としてすごく難しかった

非常に複雑でいろんな伏線があって1回観てもわからないかもしれないですね。

櫻井　そう思いますね。現場的なことをいうと撮影しているのは夢のシーンなのか、現実のシーンなのかが演者としてはすごく難しかったです。僕は手元に台本があるので確認できますけど、皆さんはおそらく1回観ただけでわからないところも多いと思うので何回も観ていただければと思います。

そして、非常にセリフが長いですよね

櫻井　やられたと思いましたよ。監督、脚本の秦さんからの挑戦状ではないですけど、覚えるのに苦労しましたがイメージしていた感じにはなったかなとは思います。

（マスコミ向けのフォトセッション中に櫻井さんが嵐のリストバンドを着けているお客さんを見つけて）

櫻井　すごい懐かしいリストバンドしてるね！すごい！懐かしい！

よく見えましたね。

櫻井　僕、視力いいんですよ。（左右）2.0、2.0あるんです。

最後に櫻井さんから大阪の皆さまにメッセージをお願いします。

櫻井　改めて本日はありがとうございました。今はコンサート(をする機会)がないので、応援してくださる方にお会いする機会が僕としてもほぼないんですね。そういったこともあり、本日は私たっての希望でこの場を設けていただきました。皆さんにお会いできてとても嬉しく思ってます。桜を見に行く機会や学生の方は春休みということで、お出掛けになった時に『映画ネメシス』をご覧いただけたらと思っております。そして、少しでも多くの方に魅力や面白かったことを伝えていただけたら嬉しいです。今はこのような機会は少なくなってしまいましたが、日々応援していただいてることは常々強く感じておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。本当にありがとうございました。

『映画ネメシス黄金螺旋の謎』