映画『名も無き世界のエンドロール』山田杏奈流「愛の伝え方」は、“さりげなく態度で表す”

山田杏奈

強い絆で結ばれた幼なじみのキダとマコトは10年の歳月をかけて表と裏それぞれの社会でのしあがり、ある女性へのプロポーズを計画していた。一方高校時代として映し出されるシーンには、もうひとりの幼なじみ、ヨッチがいた。その10年に何があったのか…!? 過去と未来を行き来し、驚くべき真実に息を飲むサスペンス・エンターテインメント!

ヨッチ役の山田杏奈さんにお話を伺いました。

山田杏奈

山田杏奈流「愛の伝え方」は
“さりげなく態度で表す”

まずは今月の特集テーマ「愛の伝え方」について山田さんのお話を聞かせてください! 劇中に「想いを伝えるのって難しいよね」というヨッチのセリフがありましたが、山田さんは誰かに自分の想いを伝える時は、どんな方法で伝えますか?

山田 今って面と向かって話さなくても伝えられる手段がいろいろありますよね。本当は全部ちゃんと直接言えたらいいんだろうけど、軽いことならメッセージのついでに送ることもあるし、きちんと伝えないといけないことは直接話すかな。

山田杏奈

ヨッチは、幼なじみのキダとマコト、自分を好きになってくれた方の気持ちに従うという姿勢でした。山田さんご自身は自分から「好き」って言うことはできますか?

山田 言えないですね。ただ、自分が好きですよということが伝わる態度を取ります。

参考までにどんな態度を取ればいいのか教えてください(笑)

山田 自分からごはんに誘ったり(笑)

なるほど! 今の男子ってほんと草食系だと思うんですが、それについて、山田さんはどう思われますか?

山田 グイグイ言ってきてくれた方が私としては素敵だなと思いますが、それは本人の自由ですからね。草食系を好きになったのなら、こっちが肉食になって頑張ろうと思います。君たちが草食だからこっちが肉食になっちゃうんだよ、わかっててね、というスタンスで(笑)

山田杏奈

では新田さん演じるマコトのように手を差し出して握手を求めて告白されるのと岩田さん演じるキダみたいに日常生活の帰り道に言われるの、どっちがいいですか?

山田 帰り道かな! 皆さんはどうですか?

帰り道です。でも、一生に一度は握手スタイルでも求められたい(笑)

山田 たしかに。でもマコトみたいな人だったら、ふざけてるのかなと思っちゃうかも。

他に理想的な告白のされ方ってありますか? 遊園地の観覧車の中で…とか。

山田 観覧車は定番だよね(笑)。でも私は非日常の場面でというよりは、日常生活の中で、恥ずかしいから周りに誰もいないふたりきりの時に言われたいですね。

やっぱり直接がいいですか? LINEとかは無しですか?(笑)

山田 直接言われたいです! LINEで言われたら「え、ちょっと待って!」って、そこで終わっちゃいそうじゃないですか?

わかります(笑)。じゃあ、今どき手紙ってのはどうですか?

山田 手紙もいいですね! 男の人が頑張って手紙を書いてくれたんだなと思うと可愛いですよね。

山田杏奈

原作を初めて読んだ日は
作品のことが頭を離れなかった

映画はスリリングで最後の最後まで目が離せなかったんですが、撮影前に原作は読まれましたか?

山田 読みました。サスペンスなのでインタビューでは言えないことも多いんですが、皆さんがおそらく映画を観てくださった時のように、私も「わぁ!」となって、その日はずっと作品のことを考えていました。過去と現在のパートに分かれていて、私が演じるヨッチがいたのは過去のパートなのですが、役が決まってから原作を読んだので、ヨッチのこともすごく考えました。

緊張感のある映画の中で高校時代のシーンは幼なじみ3人の仲の良さにとてもほっこりしました。関係性を作るために岩田さんや新田さんと工夫されたことはありますか?

山田 年代も少し違ったんですが、無理に何かしようとかではなく、アンテナを立ててお芝居できたらいいなと思って、毎日心地の良いテンションで話していました。良い空気感になったんじゃないかなと思います。

…岩田さんが30代、新田さんが20代、山田さんが10代と少し離れた年代で同級生役を演じられていたことに後から気付いて驚きました。観ていてまったく違和感なかったです!

山田 年代がちぐはぐにならないようにビジュアル的に寄せている部分もあって、私は髪の毛を半分だけ染めたり、メイクは割と大人っぽく見えるようにしていただきました。ただ、高校生ではありますがそれなりに大人な役だったので、個人として3人としての関係性というのはお芝居で作っていった感じです。

山田杏奈

粉チーズたっぷりのナポリタンに
岩田さん新田さんの反応は…?

3人のファミレスのシーンも印象的な場面でした。ヨッチがナポリタンに粉チーズやタバスコをめちゃくちゃ振り入れるところ、どれだけ振るかってのは山田さんの裁量だったんですか?

山田 あれは私の裁量ですね(笑)。実際にかけたのは本番だけだったんですが、2回くらいやったらチーズが底をつきました(笑)

そうだったんですか! 岩田さんと新田さん、驚かれてましたか?

山田 びっくりされてました(笑)

カットがかかった後に何か言われましたか?

山田 粉チーズとタバスコまみれのナポリタンを食べていた私に、「美味しいの…?」みたいな(笑)。まぁそういう食べ物として、いけるといえばいける、というのが私なりの感想でした。皆さんフランクに接してくださったので、撮影の合間もそういう他愛もない世間話をしていました。

他に会話の中でツボったエピソードなどはありますか?

山田 キャストさんではないんですが、監督がすごく面白い方で。演技をつけてくださる時に、普通に「ここがこうで、こうで…」とかおっしゃっているんですが、「で、ここで変顔して!」とかちょっとふざけたことをところどころに入れられるので、「え!?」みたいなことがありました(笑)

最後に、これから作品を観る読者にひと言お願いします!

山田 この作品は岩田さんと新田さん演じるキダとマコトがある目的のために奮闘するんですが、そこに私が演じたヨッチがどう関わってくるのか。高校時代は3人一緒なのに現代のパートではキダとマコトだけになっていて、その間の時間やそこに詰まった想いが“ラスト20分の真実”に繋がってくるので、ぜひ映画館で体験してください!

はい、最後の20分は衝撃でした!

山田 私も初号試写で観た時は、撮影から時間も経っていたので、最初に台本を読んだ時のような衝撃がありました。“体験する”というエンターテインメント性がある映画なので、ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです。


ヘアメイク:菅長ふみ(Lila)
スタイリスト:武久真理江

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名も無き世界のエンドロール
  • 原作:行成薫「名も無き世界のエンドロール」(集英社文庫)
  • 監督:佐藤祐市
  • 出演:岩田剛典、新田真剣佑、山田杏奈、中村アン、他
  • 配給:エイベックス・ピクチャーズ

©行成薫/集英社 ©映画「名も無き世界のエンドロール」製作委員会

1/29(金)全国公開

※映画のラストから半年後の世界を舞台に、闇の交渉屋として生きるキダのその後を描く、ドラマ「Re:名も無き世界のエンドロール~Half a year later~」は、映像配信サービス・dTVで独占配信中!【全3話】

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