三阪咲|「いい意味で割り切って、自分のできることをどんどんやっていきたい」

音楽と映画の祭典「MOOSIC LAB 2023」のテーマソングでもあるデジタルシングル『Singing for the night sky』を11月17日にリリースした三阪咲さん。昨年、高校3年生の時にメジャーデビューした三阪さんに新曲についてのお話や高校時代、そして出身地・大阪についてなどお聞きしました!

学校行事は本気で!
青春を謳歌した高校時代

小さい頃からダンスやピアノ、さらに歌を習われたり、お父さんの影響でギターも弾かれたりしていたそうですが、音楽に恵まれた環境にいらした咲さんが歌手になることを意識したのはいつ頃でしたか?

三阪 中学3年の時に、音楽オーディション番組に出ることになったんです。優勝はできず2位だったんですけど、ファンの皆さんが私の路上ライブの映像をYouTubeやTikTokにあげてくださったおかげでフォロワーが毎日2000人くらい増えていくようになっていったんですよ。それまでは割と自分のために歌っていたんですけど、こんなに応援してくれている人がいるんだと実感してからは聴いてくださる方のために歌いたいなと思うようになったんです。それが中学3年の時でした。

ファンの方の熱意がすごいですね。

三阪 本当に皆さんのおかげだなと感じました。

アーティストとしてやっていくことに迷いはありませんでしたか?

三阪 小学6年生の頃からライブをしていたんですが、親が活動を応援してくれていたので送迎やライブチケットの管理をしてくれていました。ただ、親との間に “学生のうちは勉学を第一優先にする” というルールがあって、中学生の時は「大学に絶対に行きなさい」と言われていたんですけど、高校生になると音楽活動が少し忙しくなってきて、高校にもそんなに行けなくなってしまっていました。高校3年の時に大学に進学するかを迷っていたら、「音楽をやっていくんでしょ」と言ってもらえたこともあり、歌一本で行こうと決めることができました。

大学進学を迷われたのはどうしてですか?

三阪 周りに就職せず進学する子が多かったことが大きかったかもしれないです。同じような仕事をしながら大学に通っている子もいたので、すごく迷いました。大学に通えば、選択肢も広がったり新たな出会いもあったりするので、音楽一本に絞るのは結構迷ったところではあります。

小学生の頃から路上ライブをされたきっかけを教えてください。

三阪 ライブハウスはチケットを買って、その場に行きたいと思った人しかライブを観られないので、“もっとたくさんの人に聴いてもらいたい” と思って路上ライブを始めました。

高校3年生の時にメジャーデビューされた咲さんですが、学校ではどんな生徒でしたか?

三阪 体育祭などの行事も学校行事も本気でした。女子校に通っていたのですが、最初はみんな「共学が良かった」って話していたけど、遠慮なく体育祭も盛り上がれたので、最後は「女子校最高!」って言いながら卒業しました。

メジャーデビューされた時のご家族の反応はいかがでしたか?

三阪 コロナの影響でいろんなことがあった2、3年だったので、デビューが決まった時は家族も友だちもすごく喜んでくれました。大阪のワンマンライブでメジャーデビューの発表をしたんですが、友だちもたくさん観に来てくれて。私は向日葵が大好きなんですけど、「おめでとう!」って向日葵と風船のデコレーションのお祝いを会場に贈ってくれました。私の周りには愛されて育ったんだなと感じる子がたくさんいて、私にも愛をくれるし、私もすごくその子たちのこと愛しています。いい関係の友だちが大阪にたくさんいます。

マイナスな言動は
私が見せなくていい姿だと思っていた

11月17日に配信シングル『Singing for the night sky』がリリースされました。聴いていてすごく元気が出ます。

三阪 ありがとうございます! 嬉しいです。

この楽曲の聴きどころを教えてください。

三阪 私、今までライブやSNSでマイナスなことやツラい言葉を発したことが1回もないんです。それは私が見せなくてもいい姿だと思っていたからなんですけど。でもコロナという共通の悩みというかツラいことがあって、私が悩んでいることはきっとみんなも感じたことがあるんじゃないかなって。私が今、想う素直な気持ちを歌詞にすることでみんなに寄り添えることができたらなと思って、今回は自分にもフォーカスを当てて “自分は今どんな気持ちなんだろう” “自分はどんなことで悩んでいたんだろう” と考えて、それを音楽に落とし込みました。みんなが聴きたいタイミングで、『Singing for the night sky』を聴いてもらえたら嬉しいです。

作詞作曲する上で大切にされていることはありますか。

三阪 “共感” というのはどんな曲でも忘れないようにしています。恋愛ソングでも、応援ソングでも、日常を切り取った歌でもみんなが共通して想うことだったりを大切にしています。

咲さんはライブの時、演出のアイデアも出したりするんですか?

三阪 はい! 自分がやりたいと思ったことをスタッフさんと相談しながら形にしていくことが多いです。セットリストも自分で決めています。私が思っている10のことを100にしてくれるスタッフさんが周りにたくさんいるので、ライブに来てくださった方々に届けたいことを一緒に作り上げようといろんな人たちのエッセンスが加わってライブの演出ができています。

ところで、こうしてお話していても咲さんはすごく魅力的な方ですが、生活する上で心掛けていることはありますか?

三阪 歌を届けるには自分にもパワーが必要で、でもたまに自分のパワーがすり減ってしまうことがあるんです。だから、私生活ではなるべく自分にパワーをくれる人たちと会うようにしています。あとは、周りの人たちがくれる意見を大切にしつつも自分をきちんと持って、“そういう意見もあるんだ” “自分に取り入れてみよう” と普段からポジティブな考え方をするように意識しています。

ポジティブな考え方は周りにも影響していますか?

三阪 そうなっていたら嬉しいなと思います。「友だちは自分の鏡」と言ったりするじゃないですか。周りに素敵な人がいてくれることで自分を磨いてくれるというか。

お仕事をされている上で、嫌だと思ったことはありますか?

三阪 もちろんありますよ(笑)

えーっ、そうなんですか? そんなことないと思っていました。

三阪 コロナ禍で活動がしにくかったり、できないことだったりがたくさんあって、 大事にしているライブができなかったりとか、ライブができても満足いく形でできなかったりとか。何をするにしても、制限があるというか。私、今年厄年なんですよ。“厄年だから頑張っても変えられないことがある” っていい意味で割り切って、自分のできることをどんどんやっていけたらと思います。

嫌なことがあった時の乗り越え方は “厄年だから” と割り切るということですか?

三阪 「厄年だから」と一言で片づけちゃうのは違うのですが、自分の力じゃどうにもできないことは、落ち込んでいた方がマイナスになることもあるので、“今はそういう時期なのか” “これは一旦置いて次のことやってみよう” とか自分で選別しているような気がします。

「おかえり」と言ってくれる人たちがいる
地元・大阪への思い

咲さんにとって出身地である大阪はどんな場所ですか?

三阪 ホームです。昨日(取材日の前日)、時間があったので、通っていた小学校に電話して小学校に行ったんです。私が通っていた時より教室もキレイになっていたんですが、先生たちは全然変わっていなくて。大阪も変わった場所はいっぱいあるけど、人が変わっていない。帰ってきたら「おかえり」って言ってくれる人たちがいる。友だちがインスタとかを見てくれていて、大阪に帰ってきたら「何時やったら空いてる?」って連絡をくれるんです。

咲さんにとってズバり大阪とは?

三阪 やっぱり「人」かな。ぬくもりがありますよね。とても大好きですね。

10代のうちにしておきたいことはありますか?

三阪 ラストティーンなので体力を使うことをいっぱいやりたいなって思いますね。学生ってお金はないけど、体力や時間はあるじゃないですか。いいなJK、ほんと戻りたい!

今月の特集テーマ
「これで高校生活が変わりました」

三阪咲

私、中学の時はいい意味でも悪い意味でも完璧主義者で真面目だったんです。高校で出会った子たちはとても自由ではじめは驚いたんですけど、私の硬すぎる部分を柔らかくしてくれたんです。私が人として一番大事だなって思う部分、人間性を形成してくれたのはこの時に出会えた友だちのおかげだと思います
三阪咲misaka saki

MUSIC INFO

new digital single
『Singing for the night sky』
※配信中