出場しようかどうしようか、悩んでいる高校生必読! 「ハイスクールマンザイ」が気になっている高校生へ「M-1グランプリ2020」王者のマヂカルラブリーに芸人の魅力についてお聞きしました!
18年間頑張ってきた
おふたりにとって「芸人」さんというお仕事の魅力は何だと思われますか?
野田 辞めなくていいっていうのが魅力かな。辞める理由がない。別に続けててもいい。その手頃な感じがお笑い芸人の強みかな。“お笑い芸人”っていう職業って他の職業と違って自己申告なのよ。普段就職してようが何であろうが、月に1回、年に1回でも舞台に立てばお笑い芸人と名乗ることができる職業だから。
村上 就職していてもお笑い芸人やってる人はいるからね。
野田 だからお笑い芸人をやるんだって挑まなくてもやれるのが強みじゃないかな。
村上 みんなサボり魔だから、毎日朝6時30分とかに起きるのが無理なんです。それを考えたら貧乏でも芸人やっている方がいいって感じになっちゃうよね。楽したいから(笑)
でも高校生の頃からずっと漫才をされていて憑りつかれる魅力があるんだろうなと思うのですが…。
野田 お笑い芸人にすがっているとも言えるからね。普通に働けなくなっちゃった人たちの集まりだから。まともに働くのは嫌だけど、自分が何かしているっていうことを言いたいがためにお笑い芸人をやってるというところもあるよ。でももちろん、魅力はあるよ。常にワクワクするし、1個作ったネタがポンとはねて有名になることもあるかもしれないし、そんなワクワク感を常に思いながら18年間頑張ってきたかな。
芸人を目指されるにあたってご家族からの反対はなかったですか?
村上 うちはなかったんです。どうぞって感じでした。
野田 俺は反対されたんですよ。
説得されたんですか?
野田 俺、イタかったんで、「お笑いやめたら」って言われた時に、「それは俺に死ねって言ってるのか」という言葉を返しました。
村上 激さむですね〜。
野田 激ド痛!(笑)
“腹立つ”“わからせたい”という気持ち
自分の中でずっと大事にしてこられた核となるものはありますか?
野田 スベっても死にはしないということかな。誰に何を言われようと辞める必要がないし。うちらは特に地下のお笑いライブから始まったので、メジャーに対して“見とけよ!”という精神でふたりともやってきたかな。
それがモチベーションになっているところもありますか?
野田 なっていますね。僕なんか原動力が常に“腹立つ”とか“わからせたい”というところだし、「M-1でお前らが優勝して何になるんだ」みたいに馬鹿にされ続けてきたことに苛立って今こうしているのかもしれないし。
村上 いつになく喋るね。JKがいるとこんなに喋るんだ! 優しい言葉で!(笑)
野田 そうです(笑)。取材で俺が喋ることほとんどないからね。何でも聞いて!
ありがとうございます! 村上さんはいかがですか?
村上 楽だし、昼から酒が飲めるし、毎日笑うし。おそらくサラリーマンの方に比べてストレスは少ないと思うので、そこじゃないですかね。
尊敬されている芸人さんなどを見て、“芸人さんってカッコいいな”と思うところはどんな部分ですか?
村上 僕は仕事から離れた普段の生活の中でもお笑いの能力を使ってみんなを仲良くさせる人を見ると、素敵だなと思います。この人がいるからみんな楽しい気持ちになれる、というポジション取りをできる芸人さんはカッコいいですよね。
野田 僕がとても尊敬している、僕が(その人の)生まれ変わりだと言ってくれている芸人さんがいるんですが、その人もすごいテッペンなのに一個のウケたスベッたで悩み続けていて、そんな姿はカッコいいなと思います。
マヂカルラブリーさんも一個のネタがスベッたことで悩み続けることはありますか?
野田 悩んだから最下位でも頑張ったっていうのはあるのかな。
参加を目指す高校生にアドバイス!!
ADVICE.1/ 元気に!
村上 高校生らしい元気さは大事。スベっても大丈夫! 静かな漫才でも大きな声を出すテンションの高さは必要かな。
野田 無邪気に好きなことをやれるのは高校生の強みだと思うので、それを生かして。
ADVICE2./独自の発想を追求!
村上 上手にやる練習よりも、下手でいいから人がやっていないような面白いことを考えることに時間を使って欲しい。その方が僕たちも見ていてワクワクするから!
野田 表現は練習すれば最終的にたどり着けるところだからね。最終的には発想ややりたいことが見えた方が上に上がれるのかなと思います。
ADVICE3./優勝にこだわらない!
野田 若いうちは作家とか審査するような人たちに媚びを売ると上に上がれるかもしれないけど、最終的にそういう奴は活躍しないから!(笑) 。優勝しなくても売れる道はあるから、全員頑張れ!
参加を目指す高校生にメッセージ
<努力無限>
野田 これは中学時代のバスケ部の顧問の言葉なんですが、なんか語呂が良くていつも言ってます。
<一笑青春>
村上 芸人をやっていたら大人になるタイミングがなくてずっと青春なので、良かったなと思います。
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野田クリスタル(のだくりすたる)
’86年11月28日生まれ 神奈川県横浜市出身
村上(むらかみ)
’84年10月15日生まれ 愛知県新城市出身
2007年2月コンビ結成