約束しよう。
私たちは必ず、
また出会うんだよ。
謎だらけの島を舞台にした唯一無二の世界観と、心に深くくさびを打つような美しい文章で、広く熱く愛されている、シリーズ累計100万部の青春ファンタジー小説「いなくなれ、群青」が実写映画化。
監督には、アメリカの高校在学中にバッカイフィルムフェスティバルのオハイオ州優秀賞を受賞した新鋭・柳明菜を抜擢。悲観的な主人公の七草には、今最も観たいと熱望される存在となった横浜流星。彼の幼馴染で「真っ直ぐで、正しく、凛々しい」真辺由宇を体現するのは、飯豊まりえ。
切ないほど美しい映像で綴る、心を穿つ青春ファンタジー映画「いなくなれ、群青」。鑑賞後は誰かと語り合いたくなること間違いなしのこの映画の魅力を、chスタッフがご紹介します!
ストーリー
ある日突然、僕は〈階段島〉にやって来た。ここは捨てられた人たちの島で、どうして僕たちがこの島に来たのか知る人はいない。この島を出るには、失くしたものを見つけなければいけない。だが、疑問さえ抱かなければ、島の日常は安定していた。幼馴染の彼女に再会するまでは──真辺由宇。この物語はどうしようもなく、彼女に出会った時から始まる。「納得できない」と憤慨する真辺は、島から出るために、僕と周囲を巻き込みながら島にまつわる謎を解き明かそうとするのだが──。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。
物語の舞台は階段島という、捨てられた人々が住む島。住人はどうやってこの島にやってきたのかわからない。島を出るには無くしたものを見つけなければいけないけれど、インターネットも閲覧できるし、定期便で物資は届く。少しの不自由を受け入れれば、安定した穏やかな生活をしていられる。だから、主人公の七草たち住人は島を出ようとはしていませんでした。そこに七草の幼馴染・真辺がやってきたことで、物語は動き出します。
住民たちは誰に捨てられたのか?彼らが無くしたものとは?島を支配する魔女の存在とは?物語が進むにつれ、島の秘密がだんだん解き明かされていくのですが、その度に“あのシーンはこういう意味だったんだ”とか“だからあのときあの人物はこう言ったんだ”と腑に落ちる感覚が気持ちいい!
一緒に島を出ようという真辺をたしなめながら、彼女が階段島に来たことに不満気な七草。はじめは彼の発言や行動の意味がよくわからなかったけれど、階段島の謎が解けたとき、その真意がわかります。それは悲観主義者の彼らしいものでした。
一方で、真辺の発言や行動は一貫していて、思ったことはそのまま相手に伝えるし、自分が正しいと思ったことは貫き通します。こんな風に生きられたらいいなと思う人も多いのでは?
そんな正反対の二人ですが関係性が絶妙。二人はお互いのことを大切に思っているからこそ、すれ違っている姿になんだか切ないような、もどかしいような不思議な気持ちになってきます。二人の関係が恋なのか友情なのか、作中で明確に示されてるわけではないので、観る人によって、解釈が違うのでは?二人の関係についてどう思ったか、ぜひ見終わった後に友達と一緒に話しあってみて。
- 出演:横浜流星 飯豊まりえ
矢作穂香 松岡広大 松本妃代 中村里帆
黒羽麻璃央 - 原作: 河野裕『いなくなれ、群青』(新潮文庫nex)
- 監督 : 柳明菜
- 配給:KADOKAWA/エイベックス・ピクチャーズ
©河野裕/新潮社 © 2019映画「いなくなれ、群青」製作委員会
9/6(金)より全国ロードショー