アーティストデビューから1周年を迎えたタイミングでオリジナルミニアルバム『Journey & My music』をリリースした渕上舞さん。
声優としても活躍される渕上さんに、お仕事をされるうえでの心がけや、高校時代のエピソードを伺いました!
リュウッピ(高2)・ミンミ(高3)
自分らしさを存分に入れること
ミニアルバムのオススメポイントを教えてください。
渕上 一番最後に収録されている『Journey』は、私自身の声優としての活動を振り返り、自分自身を見つめ直しながら書いた曲です。昔を懐かしみながらじゃないですが、みなさんも自分自身を見つめ直しながら聴いてほしいです。
今回、渕上さんが作詞をされている曲が5曲ありますが、作詞をするうえで心がけていることはなんですか?
渕上 書き始めて日が浅いのでまだまだ勉強中の身ではありますが、自分らしさを思う存分、詞の中に入れ込んでいくことを意識しています。頑張っている人に「もう頑張らなくてもいいんじゃない?」と少し休息をしてもらって、また頑張ろうという思いになってくれたらいいなと考えながら歌詞を書いているので、ところどころプラスにはとれないような歌詞も出てきますが、それはネガティブがプラスに変わればいいなという思いがあったりするので、それが作詞をするうえでの自分らしさかなと思っています。
タイトルにはどんな想いが込められていますか?
渕上 渡り鳥が旅をしていく中でいろんな国と出会い、そこで出会った曲たちを表現したかったということと、私自身のアーティスト活動が始まって1年が経ち、まだまだ終わりは見えていない、そんな途中の段階で作れる音楽が“私の音楽”かなと思い、このタイトルに決まりました。
2月5日にさっぽろ雪まつりのステージイベントに出演されましたが、冬の北海道はいかがでしたか?
渕上 北海道を訪れるのは2回目で、前回は夏ごろに訪れたのですがその時は東京から来たので夏でも涼しいなという印象でした。今回、1年の中で一番寒いと言われる2月に北海道に来ることになったので、考えられる全ての装備を整えました(笑)。さっぽろ雪まつりでステージに立っている間はもちろん寒かったですけど、その寒さもどこか心地良かったですし、お客さんも寒い中盛り上がってくれて、良いタイミングで雪も降ったりしてとても楽しいステージになりました。またひとつ北海道の思い出が増えて良かったです。
まさかの三者面談!?
お仕事をされるうえで、心がけていることを教えてください。
渕上 何をするにも自分らしさを見失わないことです。デビュー当初は「ちゃんとしなきゃ!」と、必要以上に背伸びをしていた部分がありました。声優というお仕事は昔からの夢だったので楽しかったのですが、頑張りすぎてしまっていた分、辛いと思うこともありました。でもお客さんに楽しい気持ちになってもらうには、まず自分が楽しくないとお客さんも窮屈な気持ちになってしまうだろうし、頑張りすぎていることはお客さんに伝わってしまうと思ったんです。そういうものが見えてきた時に、頑張ることも大事だけど、自分らしくいるほうがお客さんと一緒に楽しいと思える空間作りができるんじゃないかなと感じています。
演じてきたキャラクターの中で、特に印象に残っているキャラクターはなんですか?
渕上 演じていて印象的だったのはアニメ「暗殺教室」で担当させていただいた潮田渚という役です。初めて男の子という性別を超えた役柄で、かなり思い出深い作品でした。収録で、みんなが雑談するシーンがあるからアドリブで喋ってくださいとなった時に、例えば女の子だったら「このあと予定ないんだったら、お茶してこうよ」とか「ご飯食べようよ」と出てくるんですけど、男の子の場合はこういう時にどんなことを言うのかわからなくて、それがすごく難しかったです。
渕上さんの高校時代で、思い出に残っているエピソードはありますか?
渕上 子どもの頃に女優さんになりたいという憧れがあってレッスンに行っていたのですが、先生に怒られるのが嫌でやめてしまい夢を諦めていました。高校生になった時はまだ声優になりたいと考えていなかったんですけど、友人との出会いがあったり、水樹奈々さんが周りで流行り出した時期で、子どもの頃に憧れていた夢が再び魅力的に思えたんです。でも進学校だったので大学に行かないという選択肢が大事になってしまって、急きょ三者面談をしたことが高校3年生の時の思い出です(笑)。家族は夢を応援してくれていたのでもめることはなかったですが、今でも思い出しますし、母親と話すとその話題はいつも出てくるので、母親としてもかなりインパクトの強い出来事だったんだろうなと思います。
最後に、声優やアーティストを目指す高校生に向けてメッセージをお願いします。
渕上 声優に限らないと思いますが、本当にやりたいことをやってお金をいただいて生活をしていくことって、こんなに幸せなことはないんじゃないかなと思っています。大人になっても全力でヒーローごっこができるし、心はいつまでも少年少女という夢にあふれた魅力的な仕事なので、楽しいと思う気持ちを忘れずに頑張ってもらえたらいいのかなと思います。