BLUE ENCOUNTから届いた11月18日発売の4thアルバム『Q.E.D(キューイーディー)』は、映画『青くて痛くて脆い』の主題歌『ユメミグサ』をはじめ、数々のドラマやアニメの主題歌を含む全11曲。どれも強いメッセージ性を持ったパワフルな楽曲揃いの渾身の1枚について、メンバーにお話を伺いました!
【第1弾】(前編)では、アルバムの制作エピソードからブルエンが開くch誌面上だけの“妄想文化祭”をお届けします。
やっと認めることができた。
当時の自分に届けたいアルバム
『Q.E.D』、どの曲もとても心に響きました! 特に『喝采』は、歌詞も含めて社会人になっても聴き続けたいなと思いました。
一同 おぉぉぉ。ありがとうございます。
田邊 いいね! なんか高校生から感想をもらえるのって、すごい嬉しいね。
今回のアルバムは、どんな思いを込めて作られましたか?
田邊 2年8ヶ月ぶりのアルバムなんですが、その間シングルを出させてもらったりドラマや映画、アニメの主題歌をやらせていただいて、自分たちの中でやっとBLUE ENCOUNTの集大成を届けられるなという自信がついたのでアルバムを作ろうかとなったのが、この制作を始めたきっかけです。今回は歌詞を書いていく中で久々に皆さんと同じ歳くらいの頃の自分を思い出しながら書いたんです。BLUE ENCOUNTって高2から高3にかけて軽音楽部で結成したバンドだから。
まさに同じ歳です。
田邊 その頃ってバンドやること自体、本当に周りに反対されてたんです。「音楽はいいから、とにかく勉強をしなさい」って、家でも言われるし学校でも言われていて…。
高村 学校が進学校だったからね。
江口 赤点が60点っていう。
60点ですか!? めっちゃ高いですね! 私15点取っちゃったことあります…(笑)
江口 それ、うちでは青点って言うの。赤点は3つで留年で、青点は1つあるともう留年(笑)
田邊 そういう厳しい高校だったので、少しでも勉強を休むと赤点地獄になっちゃって。それでも音楽がすげぇ好きだったから、「音楽でデビューしたい」って先生に言ったら、その瞬間から毎週三者面談。毎週月曜日は親が呼ばれて、来られない時は二者面談をして、友だちからも「お前何してんの」みたいに言われて。環境が環境だったから、何もしてないのにまるで不良みたいになってて…高専だったので、5年制だったんだけど、居心地が悪くて、俺は4年に上がる前に辞めたんです。そしてアルバイトをしながら一人暮らしをして。早く熊本からも逃げたかったから、メンバー2人(江口、高村)が二十歳で卒業するのを待ってすぐに上京して、音楽の専門学校に入ったんだよね。そこで辻村と出会ったの。それで今のBLUE ENCOUNTがあるんだけど。
そうだったんですね。
田邊 だから俺の中では学生時代はとにかく嫌いで、メジャーデビューしてからも頭から切り離していた過去だったんです。成人式にも出なかったし、地元に帰っても友だちにも連絡しなかったし。それが、3年ほど前に熊本の高校の卒業式にサプライズライブをしに行ったら、熊本のスタッフチームの中に同級生がいたの。びっくりしてライブの後ごはん行って、腹を割って話したら、「俺らあの時、友だちとして心配して言ってただけで、お前に出て行って欲しかったわけじゃないよ。先生たちもお前が学校辞めた時ヘコんでたよ」って言われて…。その時にやっと自分の過去を許せるようになったんだよね。
10年越しに聞くその言葉は効きますね。
田邊 今回のアルバムは、その出来事振りのリリースなんです。だから自分の弱さも全部隠すことなく、嘘のないアルバムにしたかったし、過去の自分に今の自分から何を言ってあげれるかなということを考えながら書きました。さっき言ってくれた『喝采』なんてまさにあの頃の自分に言ってる曲。「今って全然悪くないし、あの頃のお前も全然悪くないよ」って、そう言えるようなアルバムになりました。
もし高校時代の自分に「いいからこの曲聴いてみろよ」って言うならどの曲を薦めますか?
江口 俺は『あなたへ』かな。親への感謝を改めて思う曲かなって思うし、高校生の時ってどうしてもお母さんやお父さんに面と向かって「ありがとう」とか感謝の気持ちを言えなかったりするけど、そういうのってやっぱり大事だよっていうのがこの曲を聴けば伝わるかなと思うし、高校生の自分と親が通じ合える曲になるかなと思うから。
高村 僕は『ユメミグサ』ですね。青春を思い出すような曲ですが、僕としては、青春ど真ん中の人が聴いてもきっと感じる部分はあると思うんです。青春時代を経て5年先10年先に聴くとまた違う聞こえ方をすると思うので、そのふたつの楽しみ方があるからこそ、高校生の時に一度聴いてその時どう感じるかを体感して欲しいですね。
田邊 俺は『喝采』。大人って大変なことばっかりで考えなきゃいけないことも山積みだし、気合い入れて生きていかなきゃいけないんだけど、大人になったから楽しめることもすごくたくさんあって。だから「早くこっち来いよ、過去の自分」みたいな感じで言えるというか。これは大人がネクタイを緩めながらカラオケで歌うみたいな、33歳の今の自分の目線から放つ応援歌として作りました。あの頃の自分に聴いて欲しいし、「間違ってないから安心して勉強しろ、安心して音楽やれ」と伝えたいなと思いますね。
辻村 俺は『STAY HOPE』です。やっぱり自分が学生だったらこういう曲がアガるなって思うし、自分がもし今のタイミングで学生だったら、オンラインで入学式をしたとか学校始まったのに誰にも会えないとか、大変な状況で病んで当たり前だと思うんです。そんな中でも“STAY HOPE”、希望を持って今を明るく生きて欲しいなって思うから。この曲から他のメンバーが言ってくれた曲に全部繋がっていくので、そういう意味でもアルバムの1曲目にして良かったなと思います。この曲はぜひ布教して欲しいですね。
田邊 アルバム通して布教して欲しいよね。
一同 よろしくお願いします(笑)
来年の春に横浜アリーナ公演も決まりましたよね!
辻村 コロナ禍以降、お客さん有りのライブは初めてになるかもしれないし、お客さんにとってもそうなるかもしれない。最近はずっとオンラインライブを主流でやってきましたが、やっぱり実際に音を生で聴いてもらうのが一番楽しい形だと感じているので、記念すべき1日になるんじゃないかなと思います。
女子が集まる模擬店にしたい!?
今年文化祭が無くなってしまった高校も多いので、皆さんにここで妄想文化祭を開いていただきたいなと思うのですが、この4人でするなら、どんなお店をされますか?
田邊 いいね! でもこの4人、同じクラスにいたとしても、交わることなくない?
高村 絶対ない!(笑)
辻村 出し物でいくならもうバンドだよね(笑)
田邊 いや、模擬店にしよう! 何にする?
それぞれ役割はどうしますか?
高村 江口はリーダーで、僕は雑用、田邊は作り手…。
田邊 うん、江口は絶対リーダー! 金勘定もして欲しいし、経理だね。俺、作る! で、辻村は呼び込みかな! メガホン持って「焼きそばやってますよ〜」みたいな。焼きそばはいいよね!
江口 まぁね。あとはタピオカとかじゃない?
田邊 タピオカは、俺専門店でバイトしてたから、ノウハウは全部知ってるからね!
江口 タピオカだと女子がいっぱい来てくれる(笑)
田邊 それな! そこ大事!(笑)
江口 焼きそばとかやっても野郎しか来ないからね。
でも、男子が焼きそば焼いてる姿ってカッコ良くないですか?
田邊 マジで!? じゃあ俺、焼く焼く! そうか、汗かいて頑張ってる男子がカッコいいのか。女子には女子の見え方があるんだね。これからの時代、やっぱり女子高生からも人気を博したいですからね、我々4人は!(笑)
高村 じゃあタピオカと焼きそばにして、両方出しちゃおう! 法被着てねじり鉢巻とかして(笑)
辻村 俺らの高校の学祭は、男女を4対4で対面させて、「この中で誰がいい?」っていうフィーリングカップルとかしてたよ。他校の女の子が来て、最後にメアド交換して、みたいな。
田邊 それ、ただのわかりやすい合コンじゃん! 何それ、楽しいな(笑)
辻村 めちゃくちゃ盛り上がるのよ。
江口 で、結局何にするの?(笑)
田邊 お化け屋敷!
江口 (爆笑)お化け屋敷ね、いいと思う!
田邊 俺声デカいから「わぁ!」とかできるし!
江口 高村は色白いしお化粧したらお化けっぽく見える!
田邊 江口もなんか妖怪みたいな感じで…。
江口 髪の色はね(笑)
田邊 腕っ節もあるじゃん。ジェイソンみたいな…今流行りの『Dead by Daylight』みたいな感じでさ。
辻村 じゃあお化け屋敷で! いつまででも人を驚かせたい! エンターテインメントを! ということでね。
BLUE ENCOUNTの表紙インタビュー、いかがでしたか?
11/18(水)には第2弾(後編)UP予定です。
後編では、メンバーの皆さんの
「オタクエピソード」をお聞きしています。
こちらもお楽しみに!
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— ch FILES関東版 (@chFILES) October 20, 2020
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