絢香さん初の書き下ろし卒業ソング『サクラ』と高校時代|インタビュー&ライブレポート

絢香

シンガーソングライターの絢香さんが、初めて書き下ろした卒業ソング『サクラ』。
昨年末の日本武道館公演でその歌声を聴き、感動したchスタッフが、絢香さんに『サクラ』や高校時代の話を伺いました!

関東版
あかね(高3)、ありあ(高2)、はるな(高2)、しょうた(高1)
大切な卒業や別れにひそむ切なさを
舞い散るサクラに重ねて書いた卒業ソング

新曲の『サクラ』を日本武道館公演でお聴きして、とても素敵だなと思いました! この曲にはどんな気持ちが込められているんですか?

『サクラ』は私にとって初めての季節ソング、そして卒業や別れを表現した曲です。人生を歩む過程で誰もが通る“大切な卒業や別れ”にひそむ切なさを、舞い散るサクラに重ねて書きました。この曲を書きながら、人生にはいくつもの視点からなる卒業や別れが存在することに気づきました。例えば、親からすれば子どもが卒業を重ねていく毎に子育てからの卒業が近づくことを意味していたり、人生の節目や段階を追えば、卒業というくくりに当てはまるような切ない別れの場面がいくつも訪れていきます。どの世代の方が聴いても、青春時代の回想から人生の歩みにともない向き合う卒業や別れに至るまで、思いを馳せながら聴き入ることができる曲にしたいと思いました。

絢香さんの曲には、いつも歌の持つパワーと歌詞からは切なさを感じます。

私は常に、時間には限りがあると感じながら生きています。なぜだろう…? 自分でも不思議だけど、小さい頃から感じることが多かったです。学生の頃にはもう二度と戻れないし、上京する前に実家で家族と住んでいたあの空間にも戻れない。亡くなったおじいちゃんにだってもう二度と会えない。時間はどんどん流れていく中で、「今」は今しかないと思っています。曲からその「今」がいかに大切な瞬間かを感じてもらえたら嬉しいです。もう二度と戻れない…って思うと切ないけれど、そう思えるくらいにその場所や時間や人が、愛おしい存在だったということだから、それはとても素敵なことでもありますね。

私は今高校3年生で、どうしても高校を卒業するのが寂しいのですが、どうすればポジティブになれると思いますか?

それ、とってもよくわかります! でも、そこで得た3年間の経験が、この先の自分を支えてくれます。力になります。今あの頃を振り返って、私が当時の自分に言えるとしたら、高校生活の楽しい時間は「今」しかないから、残りの高校生活を思いっきり楽しんで! ということと、この先もビックリするくらい楽しいことや素晴らしい出会いがまだまだ待ってるよ! ってことかな。

絢香さんの高校時代の卒業の思い出はありますか?

私は17歳で大阪から上京して来たので、大阪の高校には2年しか行けなかったのですが、高2の終わりにみんなより一足先に卒業するような気持ちで、「あと何日」と数えながら過ごした切ない気持ちをよく覚えています。1年後、同級生たちが卒業するタイミングと私のデビュータイミングが同じ時期だったので、みんなの卒業に合わせてサプライズで『I believe』(デビュー曲)を歌いに行ったことがとても印象に残っています。

絢香

17歳で上京。その決意に迷いはなかった
歌うことが何より好きだったから。

絢香さんは、高校生の頃に音楽の道を目指して福岡まで作曲の勉強をしに通っていたとお聞きしました。その頃はどんな気持ちだったのですか?

私の目標は、高校生のうちにデビューすることでした。そこに向かって今自分がやれることはすべてやりたい!という気持ちで毎日を過ごしていたから、自ずと選択するべきことがハッキリと見えていたかな。それはとてもラッキーなことだと思っていました。迷うことがあまりなかったから。

高校生の頃、カラオケとかにも行かれてたのですか?

学生の頃は週3で行ってました!(笑)歌の練習場所だったから、マスターしたい曲を連続で入れてひたすら歌う。そして、それを録音して聴く…その繰り返しだったなぁ。

音楽の道で行こう、と決めた時に、不安や迷いはなかったですか?

一番の不安は、家族や実家を離れる日がいつか来てしまうのかな…ということでした。デビューを目指す=東京に行くということだから。でも、すでに覚悟を決めていたから迷いはなかったです。

すごい! どうやって自分に自信をつけていかれたのですか!?

やっぱり、歌うことが好きで好きで仕方なかったから。不安より何よりもその好きな気持ちが強いことで乗り越えられたような気がします。

最後に、高校生の読者の子たちへ何かメッセージをいただきたいです!

高校生の頃の勢いって、今しかないと思うんです。大人になればなるほど守るべきものが増えていくし、その分何かを決める際に悩むことや考えることも増えていく。新しいことをやるにもさらに勇気が必要になっていくというか…。だから、今のうちに「やってみたいこと、チャレンジしたいこと」は躊躇せずやってみて欲しい! やってみないとわからないことばかりだから! やる前から「これも心配、あれも心配」と言ってるより、やってみて実際わかることの方がずっと大切だと思います。その後の自分にすべて繋がっていくから。楽しみながら、全力で頑張ってください!

LIVE REPORT

<絢香 Acoustic Live Tour 2017-2018~3-STAR RAW~>
2017.12.26 @日本武道館


M1 POWER OF MUSIC
M2 みんな空の下
M3 ありがとうの輪
M4 A Song For You
M5 コトノハ
M6 センチメント
M7 The sign
M8 アカイソラ
M9 THIS IS THE TIME
M10 The beginning
M11 サクラ
M12 クリスマスメドレー
M13 Have fun!!
M14 にじいろ
M15 beautiful
-ENCORE
M16 I believe
M17 三日月
M18 WINDING ROAD

あかね 高3

初めて見た絢香さんのライブは「圧巻」の一言でした。テレビで見たことは何度もあるけど、やっぱり生で聴くと声量がすごいしパワーがダイレクトに伝わってきました! 『サクラ』は、歌詞からは切なさが滲み出てるのに、絢香さんの歌声の力強さが悲しい気持ちの背中を押してくれるような印象でした。私も高校卒業を迎えるので、残り少ない時間、友だちとの一瞬一瞬を大事にしたいと思いました。
絢香さんの歌詞は心にストレートに響いてきます。ただ単に歌ってるだけじゃなく、歌を通して、 誰かに何かを伝えたい とか この歌が一人でも多くの人に届いて欲しいという想いを感じます。『サクラ』は、「舞い散る桜に手を伸ばすよ」など、どこか切なげな、卒業に対してもどかしさを感じるような歌詞が入っていて、私も今までの卒業の時の気持ちが蘇ってきたり、1年後の高校卒業に

ありあ 高2

しょうた 高1

これほど歌に力があり、歌に感動させられたライブは初めてでした! 学校の卒業はもちろん、これから大人になる上で親からの卒業など、色々な意味で卒業を迎える時ですが、『サクラ』を聴いて、卒業は終わりの意味だけではなく、何かの始まりでもあると思いました。大人になってからまた聴けば、今一緒に過ごしている仲間のことを思い出せるのかもしれません。
初めて行ったライブだったのに、すべての曲に共感して心を動かされて、気づけば一緒に歌っていました(笑)。曲を聴いていると、過去の自分を思い出したり、未来の自分を想像したり、ライブ中、ずっとタイムリープしているような感じで、武道館にいたというより、自分の世界にいて、その世界を見つめ直していたという感じでした。絢香さん、本当に音楽が好きなんだろうな。

はるな 高2

絢香Ayaka
絢香
シンガーソングライター。’06年2月、『I believe』でデビューするや、圧倒的な声量と歌唱で聴く人を圧倒した。結婚・闘病・出産を経て、母としてさらに強い歌声を聴かせる。昨年4月からスタートしたツアー「Acoustic L iveTour 2017-2018~3-STAR R AW~」開催中に披露されていた新曲『サクラ』が、ライブ会場で緊急発売されることに。今年2月14日には三浦大知とコラボした『ハートアップ』をリリース。

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