Taimee.(タイミー)小川嶺社長にインタビュー!「高校時代の生徒会経験は会社運営の第一歩」

Taimee

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ちほ(高3)・なつき(高3)かいせい(高2)

株式会社タイミー 小川嶺社長

履歴書も面接もなしで空き時間ですぐにバイトができてお金がもらえる
サービス「Taimee.」(タイミー)を運用する株式会社タイミー、
現在立教大学4年の小川嶺社長にお話を伺いました!


まずは、どんな会社か
教えてください!

バイトマッチングアプリ
「Taimee.」を運用

今すぐ働けて今すぐお金がもらえるという単発バイトサービスアプリ「Taimee.」(タイミー)を運用しています。(※18歳未満は会員登録不可)普通アルバイトって、バイト先を探して履歴書を送って面接をして、採用になったらシフトが組まれて、働いた分のお金は月末締めなどで翌月に支払われるという流れなんだけど、タイミーの場合は、今お金が欲しいという時に、応募も面接もなく、アプリに表示されたお店をタップするだけで、すぐに行って働いたらその場でお金がもらえるサービス。現在は首都圏で展開していて、今後エリアを広げていく予定です。

高校時代の経験で
今役に立っていることは?

生徒会の経験は
会社運営を考える第一歩だった

高校時代の頃は楽しくていろいろ思い出があるんですが、中高サッカー部で週7でサッカーをしていました。立教新座という中高一貫の男子校で、スポーツは全般的に好きだったので、朝はテニス部とテニスをして、放課後はサッカーをして(笑)。サッカー漬けだったんだけど、高校2年の時に流れで生徒会選挙に出ることになって。でも出るからにはプライドもあるし負けたくないじゃない。生徒会長は全学年の生徒票で決まるから、しかも男子校だから楽しくないと誰も話聞かないなと思ったので、戦略を考えて。マニフェストで「みんながパズドラをやりやすい環境が作れるように学校にWi-Fiを付けます」とか言って(笑)。他の候補者に3倍くらいの圧倒的な票で勝ちました。生徒会って予算を与えられて、それを自分たちで自由に使えるんです。それって結構社長業に似ていて。社長も調達した資金をどこに割り当てるか、どう会社を良くするかを考えるでしょ。副会長は副社長だし、経理もいるし。小さな会社をマネジメントする初めての経験は生徒会でした。その経験は今に活きています。

高校文化祭の集客を
4000人増やしたってホント?

外部からのお客さんを増やすために
地域住民に注目した

立教新座の文化祭の3日間の集客人数は、例年8000人だったんだけど、それを12000人にしました。「縁日ストリート」というのを作って、地元住民の子どもたちが楽しんでくれるようにしたんです。地元のスーパーや保育園に全部チラシを配って、フックになるように景品を付けたビンゴ大会を入れたり、できる限りの呼びかけをして。そしたら、来てくれた子供たちがすごい笑顔で喜んでくれたんだよね。その時に、自分が作ったプロダクトで人を幸せにするってすごく楽しいなと思って。それはひとつの起業につながるきっかけになりました。立教新座の文化祭って日程が毎年近くの慶應志木高校とかぶっていて、学生のお客さんが分散されてしまうんです。外部から来る人は当然慶應ブランドを取るだろうから、それなら地域住民を狙おうと思って考えた企画でした。

Webで出てくる
「ポッキー事件」って何!?

男子だけでポッキーの日を
楽しむ自主企画が大炎上

ポッキー事件は、NAVERまとめに載るくらい炎上した企画だったんですが、学生が楽しめるものは何なんだろう? と考えた自分たち目線の企画だったんです。「ポッキーの日(11月11日)」って共学だと男女でポッキーゲームとかして楽しむんだろうなと思って、イメージだけどね(笑)。俺らは男子だけでも楽しむか、というノリで渡り廊下から階下の学生にポッキーを投げるというイベントを考えて。前日にツイッターで呼びかけたら大炎上してその日は周辺コンビニのポッキーが全部売り切れて、俺らのクラスにポッキーが200箱くらい集まりました(笑)。そのポッキーの袋を全部レジ袋に入れて3~4人でサンタクロースみたいに担いで行って、昼休みに豆まきみたいに投げたという…。その後は、呼び出されて先生たちから散々怒られましたけど、おもしろかったですね。うちは「自由な校風」を謳っていたので、自由にやっただけなんだけど(笑)

企画やアイデアに
大切なことは何?

誰を楽しませるためのものかを
明確に考える

何かのサービスを考える時には、誰をターゲットにして、誰を楽しませるためのものかを明確に考えることが大事だと思います。大人が高校生向けのサービスを作っても、失敗しがちだよね。ユーザーの気持ちがわかっていないから。だから「Taimee.」は大学生の目線で、大学生がもっとクールにアルバイトができるサービスとして考えました。

失敗することは
怖くないですか?

失敗をきっかけに成長するのなら
それも成功だと思っている

僕は失敗を失敗と思わないんだよね。全部成功だと思っていて。失敗をきっかけに自分が成長したんだったら、結果それも良かったわけだし。楽観主義者なのかもしれないけど、ネガティブになって「自分にはできないんじゃないか」とか考えても悪循環になって何も進まないだけじゃん。高校生の頃から「社長になる」とか「世界を変える」ということは周りにも言ってたし、自信家だったのかもしれないね。それを「できるわけないでしょ」ってバカにされることはよくあって、悔しい思いもしたけどね。

ずっと起業家を
目指していたんですか?

研究者として「世界を変えられる」もの作りを
目指していた

もともと高校の時は宇宙が好きだったりして、研究者になりたいと思っていたんです。サッカー部の部室がめちゃくちゃ臭くて、それを解決するために匂いの研究をしたりして。その頃、「匂いの出る目覚まし時計」を作りました。朝、二度寝をしてしまうのは、目覚ましを止めた後にアクションがないからで、匂いが出て脳を刺激したら意識が目覚めるんじゃないかと考えて。コーヒーの匂いがいいのかなとかワサビみたいな刺激臭がいいのかなとか、100均で買った目覚まし時計を分解して試してみました。デザインや経費まで細かく考えて、「これで世界が変えられる!」と思っていたら、イギリスのスタートアップの会社が同じものを作って、Googleに買収されたんです。40億円くらいで。しかもすごい若い起業家で。それがすごい悔しくて、同じことはしたくなかったので、その後ビジネスに興味を持ち始めて、ビジネスコンテストにも出場したりするようになりました。

    小川社長が心掛けている3つのこと

  1. 楽しむこと

    何事も楽しくないとやっていけないと思っています。例えばサッカーの本田圭佑も、蹴る前からボールがゴールに入っていることをイメージしているんですよね。俺も、いつも新規事業を作ってそれを楽しんで使っている人の姿を思い浮かべながらやっています。

  2. 向上心を持つこと

    会社が成長すればするほど、能力の高い人が入ってくるんです。すると俺も含めてはじめのメンバーはそれに負けないくらい自分を成長させる必要がある。俺の場合はいろんなスタートアップの会社の成功事例を勉強したり。そういった貪欲さは大切だと思います。

  3. 人を巻き込むこと

    ひとりでできることって本当に限られています。だからファンや助けてくれる人をいかに作るかが大事。上の人たちに可愛がってもらえたら、この界隈って意外に狭いから、そこから横に広がりもするし。これは意識的にやっていることです。

仕事に欠かせないアイテムは?

気持ち

小川社長

大事にしているのは、“気持ち”です。俺は商談でもあまりメモもしないし、大事なことは自分のフィルターを通した感情の部分だけ頭の中に記憶されればいいと思っているので、財布とか名刺入れも持たずに行くことも多いんです。スマホもよく失くすしね(笑)。俺自身が居ればいい、というのが一番良いと思っていて、俺自身がアイテムになれればいいかな。
小川 嶺Ryo Ogawa
‘97年、東京都出身。趣味は将棋とサッカー。高校時代に日本政策金融公庫の高校生ビジネスプラン・グランプリでセミファイナリストに。’16年、立教大学経営学部に入学。学生団体RBSA(起業家育成団体)を立ち上げる。’17年、大学3年で株式会社タイミーを設立。’18年8月、ワークシェアリングアプリ「Taimee. (タイミー)」リリースから5ヶ月で3億円の資金調達に成功。現在サービス拡大を進めている。

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