世界で一番人を殺している動物とはいったい何だと思いますか?
サメ?クマ?もしかして人間?実はもっと身近で意外な動物なんです!
現在JICA中部なごや地球ひろばでは、開館10周年を記念した企画展・パネル展が開催中!国際協力を行う機関についての展示というと、なんだか難しそう…と思いがちですが、この展覧会とパネル展では楽しみながら、世界の抱える問題やその解決に向けた取り組みを知ることができちゃうんです。
その中でも特に、高校生の皆さんに知って欲しい取り組みをご紹介します!
JICA中部なごや地球ひろばに入ると、まず最初に目に入るのが、企画展「企業のチカラをSDGへ」。
SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため,2030年に向けた17の国際目標のこと。JICAではこの目標の達成にむけて、民間企業と連携し、様々な取り組みを行っています。
関西ペイント株式会社とJICAが取り組んでいる感染症対策塗料普及事業もその一つ。
世界で一番人を殺している動物、それは蚊!
その被害者は世界で年間70万人を超えるといわれていて、マラリアやデング熱、ジカ熱などの危険なウイルスを蚊が媒介することにより、伝染病が広がり多くの人が苦しめられているのです。
アフリカ南部に位置するザンビアという国では年間約33%が蚊によって媒介されるマラリアにかかり、約3,000人が亡くなっているそうで、窓を開けない・壁に牛糞を塗るなどの蚊対策が行われてきましたが、暑さや匂いなどの問題があったのだとか。
こういった問題を解決するために有効なのが、関西ペイント株式会社の防蚊塗料。蚊が嫌う成分を配合しているので、蚊の室内への侵入を防いだり、神経を麻痺させて虫の血を吸う力を喪失させることができるのだそう!これにより、暑い日には窓を開けることができ、牛糞壁に塗る必要がなくなり匂いに悩まされることなく、以前よりも快適に生活できるようになりました。
こちらは文字を読めないとはどういうことかを体験できるコーナー。
まずはくじを1枚引いて…
日本語以外の言語が書かれた薬箱が並んでいるので、引いたくじに書かれた症状にあった薬を探し、センサーの上に置いてみよう!
果たして、症状にあった薬を選ぶことができるでしょうか。私たちは、今、普通に文字を読み、生活をしていますが、世界には読み書きができない非識字者が約7億5700万人もいます。
普段なかなか意識することがない問題も、こうして実際にその立場に立ってみると、その重大さがよくわかりますね。
2階に上がると、東山動植物園の動物たちの中でも特に人気のニシゴリラ・シャバーニの大きなパネルが!
ニシゴリラはワイルドな外見をしていますが、意外にもおとなしく臆病な性格で、草の葉や茎、木の葉などが主食。オスは年齢とともに背中の毛が白くなり、これを「シルバーバック」呼ぶそう。歳をとると毛が白くなるなんて、人間と同じでなんだか親近感が湧いてきますね!
そんなニシゴリラ故郷であるアフリカでは違法森林伐採が問題に。そこでJICAでは、青年海外協力隊を派遣し、現地指導を行なっているそう。
JICA×東山動植物園連動パネル展「Our Home」ではJICAが世界各地で行なっている自然環境保護や生物多様性保全の取り組みや人々風景を、その地域に生息している動物パネルと併せて展示されています。
こちらは東南アジアに生息しているマレーグマ。ハチミツが好物だなんて、まるでプーさんみたい!
オーストラリアに住むアカカンガルーは脚力が強く、なんと高さ2m、幅9mもジャンプでき、時速70kmで走ることができるそう。
他にも、かわいい動物たちのパネルが展示がたくさん!
そんな彼らが住む地域では、どんな問題が起きているのか…?
私たちはこの地球上において、自然の恵みを受けて生活しています。そんなかけがえのない故郷(ホーム)である地球は、今、人間による過度な開発などにより、自然環境破壊が進んでいます。動物たちを、自然環境を守るため私たちができることはなにか?この機会にぜひ考えたいですね。
ゴールデンウィークにもぴったりなので、名古屋へ足を運ぶ機会があれば、ぜひJICA中部なごや地球ひろばにも立ち寄ってみてくださいね!
〒453-0872
愛知県名古屋市中村区平池町4丁目60-7
TEL:052-533-0121
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館、翌平日が休館日)