2月6日にニューアルバム『ポタリの3』をリリース、リリースツアーと東名阪ワンマンも決定したポタリの4人にchスタッフがインタビュー！ 女子が共感しやすい歌詞の世界観や、その音楽活動に込める想いを聞きました。
まずは、MERRY ROCK PARADE 2018へのご出演、お疲れさまでした。今回は初のNOEL STAGEでの公演でしたが、いかがでしたか。
鈴木奈津美（Vo./以下、ナツ） 想像よりもステージが大きかったです。でも、思っていた以上にお客さんの顔が見えたのが心強くて。私は視力がいいので、お客さんが着ている服のロゴとかまで見えるんです（笑）。いつも来てくださっているお客さんはもちろん、初めましての人も多くて嬉しかったです。
中西詠美（G./以下、エミ） 「広いステージに立つにあたって一番不安だったのは演奏だったのですが、いざ立ってみると、ライブハウスと同じ感覚で演奏できました。遠くまで音が届いているのが実感できて、すごく気持ちよかったです。
前作『ポタリの２』では１曲ごとの個性の違いを色鮮やかに感じましたが、今作『ポタリの３』では、それをより鮮明に感じました。
ナツ 今までは私とエミ（中西）が曲のタネを持ってきて、みんなで肉付けしていくという形で曲を作っていたのですが、今回は4人全員がタネを持ってきたんです。それが形になったので、より4人の個性が鮮やかに出たアルバムになったと思います。
1曲目の『途切れた呼吸』は走り抜けるような疾走感と、背中を押してくれる歌詞が印象的でした。
ナツ 辛くて苦しくて過去を振り返ってしまう瞬間もあるけれど、その辛さや苦しさを糧に前を向いて進んでいくしかない。ずっと書きたいと思っていたテーマですが、それをストンと腑に落ちるように歌詞にすることができました。レコーディングの時も、とても息の合った演奏ができた曲です。聴いている全員が“今のテイクいいじゃん！”となることが多々あって。そうした事が重なり、この曲がアルバムを引っ張ってくれるリード曲になればいいなと思いメンバーにプレゼンをして、1曲目に持ってきました。
2曲目の『bestie』はライブでとても盛り上がりそうですね。
茄子川（Dr.） まさにライブを意識した曲です。昨年の3月にワンマンが終わってから、自分の原点に帰ろうと、好きなバンドのライブにたくさん行きました。その中で、初めて聴いてもノれるって大切だな、私もライブで初めて聴いても盛り上がれる曲を作りたいと思ったんです
エミ 茄子川が初めてこの曲を持ってきてくれたとき、ギターのコードも付けてきてくれたのですが、それがすごく印象的だったんですよ（笑）
茄子川 頑張ってはみたものの、コードをよく理解していなかったので…。本来なら、キーに合わせたコードを付けなければいけないのですが、未知の音になってしまって。
内田愛子（Ba./以下、アイコ） ナツが歌詞の書き方を指導したりもしたよね。辞書を引いて、正しい日本語とはという話をずっとしていました。
茄子川 書きたいことが多すぎて絞れずに散らかってしまっていたんです。でも、メンバーの協力のおかげで、最終的に書きたいこと全てを歌詞に織り込むことができました。
アイコさんがタネを持ってこられたという『あじさい』は切ない恋の終わりをイメージさせる歌詞が心に響きます。
アイコ 女の人が洗濯をしながら歌っているような雰囲気の曲にしたいなと思って作りました。自分の好きなものがずっと一緒にいてくれることは稀で、遠ざかっていく方が多いなと感じて、それを別れの花であるあじさいに当てはめています。
『限りなく赤』や『ランダムウォーク』ではタイトルが、歌詞の中でもキーワードのように使われていますね。
エミ 『限りなく赤』を書いたきっかけは実家からの帰り道で見た踏切の赤い光でした。“赤＝危険信号”と連想したんです。そのまま家に帰りすぐに歌詞を書き始めたのですが、書いているうちに“赤”がだんだんキーになってきたので、そのままタイトルにしました。
アイコ 『ランダムウォーク』はエミの曲に、私が歌詞を付けたのですが、サビの頭に、メロディーとぴったりはまるワードを入れて欲しいと注文がありました。歌詞のテーマは“欲”なので、自分がコントロールできていなくてフラフラしているようなイメージで、ランダムウォークというワードに決めました。平気なふりをしていても、衝動買いをしていたり、めちゃめちゃ食べてしまったり、どこかでハメを外している自分がいて、欲というのはないと思っていても必ずどこかで爆発していて。人に好かれたいとか、何かが欲しいという感情は誰にでもありますよね。私は自分の中にないものは書けないと思うので、自分の中の感情と向き合うようにしています。
エミ 私はアイコと違い、あの人だったらどう思うかなと妄想するのが好きで、歌詞も誰かになりきって書くことが多いです。だからこそ、『ポタリの2』のときにナツの曲にアイコが付けた歌詞を見て、私にはこんなの書けない！と感動しました。そのときから、次は私の曲に歌詞をつけてほしいと思っていたんです。
方法は違えど、全員がそれぞれ自分の好きなものや生活から着想を得て曲作りをされているのですね。
茄子川 今回のアルバムでは、みんなで自分たちの生活や好きなものといった“日常”をテーマにできるといいよねと話していたので、自然と自分たちが日々感じていることを書いたアルバムになったのだと思います。
ナツ 私は、毎日つけている日記を振り返って、あの時はこういう気持ちだったなとか、この気持ちの時にどんな言葉をもらえたら嬉しいかとかを考えながら曲にしています。例えば『サタデーナイト』は弱った心に、そっと寄り添ってあげられる言葉は何かなと思って作り始めた曲です。学校や仕事に頑張っている女の子に長い間聴いてもらえる音楽、生活に寄り添える音楽を作りたくて。その前に入れている『永遠』も先を見据え、寄り添っていける関係が素敵だなと思って素直に歌詞にした曲です。今まで作ってきた恋愛のバラードよりは大人目線ですが、それは特に意識したわけでなく、自分が大人になってきたから、自然にそうなったのだと思います。
たしかに『サタデーナイト』の最初の歌詞は、友人が肩を叩いて励ましてくれるように、まっすぐ心に響きました。これは『永遠』からの流れも大きいと思いますし、アルバム全体を通して曲順にもメッセージを感じます。
茄子川 確かに『永遠』からの『サタデーナイト』の流れ、すごくいいですよね。私たちも作りながらかなりグッときたので、ここで涙腺崩壊してほしいです。
アイコ 曲順については、メンバーとはもちろん、レーベルの方などスタッフ皆で何度も話し合いながら調整しました。曲順が違うだけで、違うものを目指しているバンドのように感じられるので、今の曲順になってよかったと思っています。
その流れの中で、ラストの『遠い君』は、ボーカルとアコースティックギター、そしてピアノだけで構成されている曲で、異彩を放っています。このピアノはどなたが弾いているのですか？
エミ 私です。小学生の時からずっとピアノを弾いてみたいと思っていたのですが、なかなか機会がなくて、今回初挑戦しました。初心者でも弾けるようなシンプルな曲ですが、シンプルなりに、いい形で伝わるように追求しています。
アイコ この曲は今作の中で一番の挑戦だったので、あえて最後に持ってきました。並べてみたらしっくりきたし、これからはバンドというだけでなく“音楽”で勝負するぞという決意の現れでもあります。
ポタリの音楽はこれからも続いていく、ということですね。
ナツ アルバムタイトルもそういう意味を込めて『ポタリ』『ポタリの2』、そして今作が『ポタリの3』と連続性を持たせているんです。今後も4、5、6…と続いていけばいいな。
Tそれぞれに個性の異なる４人が、どのようなきっかけで集まったのかが気になります。
ナツ 高校生の時にチェーンメールで“ガールズバンドをやりたい人集合”と送ったのがきっかけです。
エミ のチェーンメールに釣られました（笑）。その時はまだ面識がなかったのですが、メールにすでにコンテストに出ていたナツの動画が添付されていて。中学の時からバンドをやりたいと思っていたので、動画をみて、同い年ですでにオリジナルをやっている人がいるなんて！と衝撃を受けました。実は、出会った当時のナツはギャルだったんですよ！ 私は地味だったので、初めて会った時はびっくりしました。エクステにロングスカート、ビーチサンダルという格好で。もしクラスメイトだったら仲良くなっていなかったんじゃないかな（笑）
茄子川 私は前のドラマーが抜けたタイミングで加入しました。その後、前のベーシストが抜けたとき、同じ専門学校に通っていたアイコを連れてきて、今のメンバーになりました。
ナツ バンドを組んだ頃は“ぽたぽたRIBON”という名前で活動していたんです。感情がピークになるような音楽で涙をプレゼントするという意味です。でも、この“ポタポタRIBON”という名前がダサいと評判で…
エミ 確かにずっと言いづらいなとは思っていました(笑)
ナツ こうした背景もあり、略して“ポタリ”になりました（笑）
私は3年生で、もうすぐ卒業ですが、新しい環境に飛び込む高校生にエールをお願いします。
ナツ 新しい環境に飛び込んでいくときは、今まで積み重ねてきたことが味方をしてくれます。前に進んでいく時こそ、一回過去を振り返ってみると強くなれるはずです。
エミ やりたいことがあれば真っ直ぐに。後悔しない人生を送ってください。とりあえず前を向いていれば大丈夫です！
アイコ 私は環境が変わることはとても大切なことであり、いいことだと思っています。そのチャンスを楽しんで！
茄子川 いろいろやってみることが大切です。もし、怒られたとしても、めげずに、どうして怒られたのかを考えてれば、先に繋がっていくよ！
最後に2月から始まるリリースツアー、そして東名阪ツアーに向けての意気込みをお願いします。
ナツ １回１回のライブを今まで以上に濃いものにして、ファイナルの名古屋ワンマンめがけて走り抜けます！
2019年の抱負を教えて！
ナツ：好きなもの、心の動くものを軸に作るものを判断する。
そうすることで、もっとよい音楽を届けられるはず！
エミ：ナツと似ているけれど、
自分が心を動くことに全力で挑戦。
アイコ：今見えているところまで頑張る。
そして変わることを恐れないようにしたいです。
茄子川：自分のキャパシティを把握する。
1日にやりたいことを詰め込んでしまう癖があるので…
もし音楽の道に進んでいなければ、何になっていた?
ナツ：保育士
小さい頃から歌を歌う人か保育士になりたくて、大学では保育士になる勉強をしていました。
エミ：インテリアコーディネーター
建築士の父の影響で、家や設計図、インテリアコーディネートに興味がありました。
アイコ：動物関係の仕事
専門学校に進学するときも、音楽学科か動物学科かで迷うくらい、動物が大好きなんです。でも、ペットからは懐かれませんでした（笑）
茄子川：料理人
器用なので、やろうと思えばなんでもできると思います（笑）。食べることが好きなので、料理人もいいかもとも思っていました。
好きだった購買のメニューは？
ナツ：カスクート
ハムやチーズが挟まっているフランスパンで、購買で初めて出会いました。ちなみに、私の声を聞いた購買のおじさんに「君はジャスを歌うべき」って毎日言われていました。
エミ：チャーハンおにぎり
パンよりお米派なので、おにぎりをよく買っていました。
アイコ：神戸屋のパン
パンの上にクッキー生地がかかっていている、四角くて硬いパンが、美味しかったんですけど、コンビニやスーパーでは見たことないんですよね。
茄子川：唐揚げ丼とスイートポテト
唐揚げ丼にかけるためにマイレモン汁を持って行っていました。スイートポテトは一つ20円くらいと破格の値段だったんですよ！
Drum：茄子川(ナスカワ) Vocal：鈴木 奈津美(スズキナツミ) Bass：内田 愛子(ウチダアイコ) Guitar：中西 詠美(ナカニシエミ)
◎対バン編
明るくキャッチーなメロディと、同世代の女子が共感をしやすいリアルな歌詞の世界観、人懐っこく元気なキャラクターの中にあるメンバーそれぞれの個性を織り交ぜた絶妙な絡みで、全国を元気にさせる4ピースロックバンド。2月6日にフルアルバム『ポタリの3』を発売。その後、リリースツアーを予定している。
DISC INFO
 | new album『ポタリの3』 |
LIVE INFO
ポタリing TOUR 2019 ～あなたのbestie”参”上!～
◎対バン編
2月15日(金)神奈川･横浜BAYSIS
2月17日(日)富山･富山SoulPower
2月23日(土)福島･郡山PEAK ACTION
2月24日(日)宮城･仙台FLYING SON
2月25日(月)新潟･新潟GOLDEN PIGS BLACK
3月3日(日)静岡･静岡UMBER
3月5日(火)広島･広島セカンドクラッチ
3月6日(水)福岡･福岡Queblick
3月7日(木)山口･周南rise
ポタリ東名阪ワンマンツアー2019
3月16日(土)東京･渋谷TSUTAYA
3月23日(土)大阪･心斎橋PANGEA
3月30日(土)愛知･名古屋CLUB QUATTRO
