【よしもとTALK】20世紀「面白い」「かっこいい」「モテるかも」で地元山口からNSCへ?!夢を叶えるための本気の説得

結成10年目の昨年、『M-1グランプリ2023』の準決勝進出で知名度を上げた20世紀。年明けから東京、愛知、福岡、大阪の4都市を回る初の単独ツアー『少年へ』が開催。しげさんと木本さんにツアーの意気込みやお笑いのきっかけ、高校生でも使えるギャグまでたくさんお話しいただきました!

単独ツアーは新ネタ6本披露
ただただ面白いことをする

まずは、1月から始まる初の単独ツアーの意気込みを教えてほしいです。

木本 満席目指していきたいですね。お客さんに楽しんでもらうのと、新ネタを6本やる予定なんですが、来年のM-1とかキングオブコントで決勝に行けるようなネタを披露できたらいいなって思います。

しげ 面白いことできたらいいなぁと思ってます。ただただもうそれだけ。楽しみです。

今回4都市での開催となりますね。

木本 ライブで東京と名古屋は行かせてもらったことはあるんですが、単独としては初めてなんでちょっと怖いです。僕ら山口県出身なんで、福岡には地元の人も来てくれたらいいなって。

しげ それぞれの地方の人が観に来てくれたら嬉しいので、その人らに向けて頑張ろうという思いと、あとはどこで飯食おうかって。

木本 ほんまにこれずっと言ってる。日帰りだから。

しげ いや残るよ。本当の一番はそこですから(一同笑)

ライブタイトルの『少年へ』の由来を教えてください。

木本 コンビ名の「20世紀」は、漫画の『20世紀少年』(『本格科学少年漫画20世紀少年』)から取っていて。昔、単独をやっていた頃から「何々少年」みたいなタイトルを付けていたので、初めて単独ツアーするなら“少年”を付けたいなと思って、しげに「少年ってどう?」って聞いたら、「へ」って言って来たんで『少年へ』になってオシャレ度が増しました。

おふたりにとって“少年”という言葉は原点的な意味合いもあるんですか?

木本 そうですね。僕らがやってるお笑いが、小5から中2くらいの間に楽しかったことをネタにしてるんで、“あの時の僕たちへ”っていう意味かもしれないですね。

ところで、おふたりは高校2年生の時に5upよしもとのライブに行かれたそうですね。

木本 お笑いが好きだったのと、しげからちょこちょこ一緒にお笑いやりたいなぁ、みたいなことを言われていて。「じゃあ一緒に行こうよ」って感じでしげを誘いました。

しげ 楽しかったっすよ。面白かったな。

木本 当時まさか自分たちがあの劇場に立てるとは思ってなかったですから。ラッキーです。

おふたりはなぜそんなにお笑いが好きになったんですか?

しげ キングオブコントでバッファロー吾郎さんが優勝して泣いてたり、次の年に東京03さんが優勝したのを観たりして、なんかすごくいい世界やなと思って。

木本 僕ばあちゃんっ子で、ばあちゃんを笑わすのが唯一の楽しみやったんです。ある時、ばあちゃんを笑わしたら入れ歯がポンって飛んで腕組みしてたじいちゃんの腕にスポッとはまってね。そんな奇跡あるんだと思って、お笑いやろうと思いました。お笑いは観るより人を笑かすのがほんまに好きですね。

NSCへの入学を決意したきっかけはありましたか?

木本 お笑い自体はずっとやりたかったのでNSCは入ろうと思ってて。あとは大学出てから入るか、高卒のまま入るかだけの違いだけやったんで、決意というより今から好きなことができるんだってワクワクしてました。

しげ もうほんまに「面白い」「かっこいい」「モテるかも」完全にこの3つです(一同笑)

それは達成されてますか?

しげ いやぁ、山口にいた頃の自分と比べたらだいぶ達成してると思いますよ(笑)

NSCへ入学したいと伝えた時の親御さんの反応はいかがでしたか?

木本 親父とお袋と兄貴とおじいちゃんおばあちゃんが全員教師で、教師一家の中にお笑い芸人が出たら教える側のメンツが保たれないから許さないって最初言われてたんですけど、どこかのタイミングで親父を説き伏せた気もするんですよ。なんか「5年以内にテレビに出られたら続けていい」って条件付きで始めたら、1年目でテレビに出られたからOKになったんです。

しげ 僕は三者面談かなんかで、親父が急に「お笑い行ってもいいですよ」って言ってくれて。

それまでは反対されてたんですか?

しげ 母親の方が大学行ってくれって反対してましたね。でも好きなことしたらええやんって言ってくれたので入学が決まったんですけど、田舎なんでマジで親戚が「とんでもない親不孝者だ」みたいな感じになって。元日に親戚が集まるんですけどほんと居づらくて…。その晩に親戚トップのおばあちゃんから部屋に呼ばれて、「うちの家系は代々山口から出る人がひとりもおらんやった。山口から出たいって言ったのはお前が初めて。出てもいいと思う」って。僕「ありがとう」ってめっちゃ泣いてもうて。そこから親戚が優しくなりましたね。

おばあさんの言葉がすごく支えになったんですね。

しげ いや、ほんとにね。最後に土下座してたっす、俺。

ネタは自分たちが楽しいか否か
見たもの、経験したものを大事に

ところで、しげさんはギャグがお得意ということで、高校生でも言えるギャグを教えていただけませんか?

木本 しげは、地元でも屈指のギャガーでしたからね。

しげ 「親指ディープキス」とか絶対無理やんな?(一同笑)

木本 絶対あかんて。ディープキスちゃう、フレンチキス。まあ俺のギャグは気持ち悪いから。

あるんですか!

木本 「今日から俺がムーニーマンだからね」は使えると思います。

かわいいです。ぜひ使わせていただきます!

木本 使ってー(笑)。しげ、もっと元気なやつくれよ! いつもやってるやつあるじゃん。
しげ あ! それこそバッテリィズのエースとずっと一緒にやってるやつね。「プリンを3つ買いました〜♪パンを3つ買いました♪シャンパン開けます。プリンパンパンプリンパンパンプリンパンパンポン♪」って。

楽しいギャグをありがとうございます! 話は変わりますが、おふたりでネタを作る際、ブレない軸というのはありますか?

木本 これエグい、めっちゃ面白いって思っても、自分があんま楽しくなかったら省くようにしてます。自分の気分が乗るか乗らないか、そこはブレずにやってるかもですね。
しげ 軸があるとかはなくて、漫才もコントも楽しくできたらなって。オモロいことがあったらとりあえずメモして、見たもの、経験したものを大事にしてるかも。

等身大のご自分たちを意識されてるという感じでしょうか?

木本 そうですね。あんま嘘ついてないと思います。無理してやると出ちゃうんで。ウケてるネタは生のまんまです。

最後に今のおふたりから高校生のご自分に向けてメッセージを送っていただけますか?

しげ ほんまに伝えたいことは、「お前、お笑い芸人ってちやほやされると思ってるけどなかなか童貞卒業できねえぞ」です(一同笑)。「けど、だいぶ楽しいぞ!なかなか高校のクラスの人たちを見返せないけど、いつかを期待して高校生活楽しんでほしい」って。

木本 僕はちょっと賢い高校に行っちゃったから勉強についていけなくて。3年間友だちもあんまできなくて、けっこうしんどい時期が長かったんですよ。でもそれが大阪に来てお笑いやって全部報われたというか。だから「今楽しくないけど、大丈夫だよ」って伝えてあげたいかもですね。重たい話になっちゃいました。僕もどっかに童貞って入れといてください(笑)

読者プレゼント

20世紀にじゅっせいき

しげ(しげ)
1994年1月31日生まれ
山口県美祢市出身 
NSC大阪校35期生

木本悠斗(きもとゆうと)
1994年1月5日生まれ
山口県山陽小野田市出身
NSC大阪校35期生


<少年へ>
2/15(土) 福岡・よしもと福岡大和証券劇場
3/ 8(土) 大阪・よしもと漫才劇場