【よしもとTALK】単独ライブ『吉田たちの生誕』のキャッチコピー「しゃべくり、だけ」に込めた漫才師としての自覚と覚悟

昨年『第58回上方漫才大賞』奨励賞を受賞し、NGKで多くの芸人仲間をゲストに迎えて、受賞記念の単独ライブを成功に収めた吉田たち。3回目の登場になる今回は、芸人仲間との温かい絆を中心に、11月13日に控える単独ライブ『吉田たちの生誕』、また高校時代の思い出もお話しいただきました。

「友と書いてライバル」
「強敵と書いて友だち」

まずは、昨年の『第58回上方漫才大賞』奨励賞受賞おめでとうございます!受賞時の気持ちは覚えていらっしゃいますか?

ゆうへい よっしゃ、取れた! っていうより、しばらく賞を取れてなかったんでホッとした、っていう感じでしたね。近いところの芸人仲間や師匠からバーッとLINEにいっぱい連絡をいただいて。関西では何個か賞をいただいてるんですけど、今までで一番芸人仲間からの反響が大きくて、それが一番嬉しかったです。
こうへい 僕は結構思い詰めちゃうタイプなんです。取れなかったら芸人生命危ういぐらいな感じだったんで、ほんま取れてよかったです。もうちょっと芸人続けてみようと思いました。

プレッシャーはありましたか?

こうへい はい、ノミネートされたのが、見取り図やロングコートダディ、ビスケットブラザーズ、なすなかにしさんとテレビで活躍している強者ばっかりやったんで。ただトップバッターやったんで、逆に気楽にできる要因になったかなっていうのはありました。

反響が大きかったとのことですが、受賞して何か変わったことはありましたか?

こうへい 舞台の数は増えました! また舞台を入れてくれと会社に言いやすくもなりましたね。

ゆうへい 大きな賞をいただいたので、自覚というか、賞に恥じない漫才をせなあかんなっていう気持ちが以前にも増した感じはあります。

今年もおふたりのお誕生日の11月13日に開催される、単独ライブ『吉田たちの生誕』への意気込みを教えてください!

こうへい 去年は奨励賞を取った後だったので、ゲストに霜降り明星のせいや、メッセンジャーの黒田さん、アインシュタインさんたちをお呼びして、ちょっとお祭り的にわちゃわちゃやったんですけど、今年は『THE SECOND~漫才トーナメント~』で優勝するためにふたりだけでしっかり漫才をするという感じです。僕のニュアンスでは、去年はなんか派手なカラフルなパフェをドンと出した感じで、今年は時間をかけて煮詰めた”おはぎ“みたいな感じっすね、はい。

ライブのキャッチコピー「しゃべくり、だけ」への思いをお聞きしたいです。

ゆうへい しゃべくり漫才が好きになって来たのもあるし、僕らが尊敬して、ほんとにお世話になっている銀シャリさんやガクテンソクさんが、がっつりしゃべくり漫才をしているので、後に続きたいなという思いがありますね。

他の芸人仲間さんに対する思いはいかがですか?

ゆうへい やっぱり仲間の方がウケてたら腹立ちますし、結果も出たら腹立ちますし。でもいいヤツばかりなんで、みんなと出会えたことはほんま人生で誇れることやと思います。大切なものという感じはあります。

こうへい それを去年の単独の時にめちゃくちゃ思いましたね。一生この人らといたいなっていうのと、そのためには自分らももっと頑張らななって。

こうへい 「友と書いてライバル」。

ゆうへい 少年ジャンプみたいやな。

こうへい 「強敵と書いて友だち」って感じ。

ゆうへい 2個もいらんよ(一同笑)

親のような絶対的な存在の
劇場に早く恩返しがしたい

芸人仲間との関係性がとても素敵だと思ったんですが、劇場とはどのような関係なのかお聞きしたいです。

こうへい 僕らちょっと前代未聞やと思うんですが、3年目ぐらいからずっと劇場にいるんですよ。

ゆうへい 育ててもらったところ、っていうのはデカいですかね。やっぱ吉本興業じゃないと常設の劇場ってないですから。NGKなんて毎日のようにお客さんが入るわけですし。絶対的に忠誠を誓い切ってます。

こうへい そうすね。劇場は親と子の関係かもしれないです。育ててもらってる絶対的な存在。早く恩返ししないと、っていう感じですね。

以前の取材で、ネタはこうへいさんが作られてるっていうことでしたが、今はどうなってますか?

こうへい ネタの作り方は変わってきましたね。

ゆうへい とりあえずパッと思いついたら携帯にメモるようにして、僕も「こんなんどう?」 とか言ったりもします。

こうへい (スマホの画面を見ながら)ほんまに意味わかんないメモばっかりなんですけど。「膝アート」、「右足のスニーカーだけ汚れている女子」…。小説を読んでいてメモることもあります。

ところで、今年の4月からFM大阪『よしもとラジオ高校~らじこー』の水曜日の担任になられたということですが、先生になられていかがですか?

ゆうへい 僕らの他に、NMB48から毎回ふたりと副担任のみぃさんなので、女子の方が多いという現場は珍しくて楽しいですね。

こうへい はい、新鮮です!

おふたりの高校時代で思い出に残ってる先生はいらっしゃいますか?

ゆうへい サッカー部の顧問の先生には、3年間みっちり指導していただいたので。サッカーの試合のハーフタイムにちょっと生意気な口を利いたことがあって、もう普通にボコボコにしばかれました。今の時代的にダメかもしれないですけど、ほんま生意気で何考えてんねんって自分に思いますし、それはめっちゃ愛として覚えてますね。

こうへい 僕はなんか結構怖いベテランの理科の先生がいて。あんま詳しく覚えてないですけど、授業で「原子と分子の”やり取り“が重要。焼き鳥やないで」って言ってめっちゃすべってたのだけ覚えてます(一同笑)

先生から見ておふたりはどんな生徒だったと思いますか?

ゆうへい 僕は先生に絶対に敬語を使うことを決めてたんです。サッカー部のキャプテンで、3年間皆勤賞。卒業式に皆勤賞の代表として賞状をもらいに行ったりして。真面目な優等生やったと思います。3年生の最後の方に通学中に車に轢かれたんですけど、皆勤賞が取りたくて、「大丈夫です」ってそのまま行きましたからね。おかんにめっちゃ怒られましたけど。

こうへい 僕は本当に目立たない感じやったと思いますね。同級生とかも僕が漫才やってるのを驚いてる人は多いと思います。学校行ってサッカーして、帰ってきて、録画していた全お笑い番組をずっと観てるような学生生活でしたから。あとはテトリスを死ぬほどしてました。

最後に、これからの目標をお聞かせください。

ゆうへい 「面白かったな」ってお客さんに帰ってもらえる漫才師になりたいですね。日々それをすることで、未来に繋がっていくんじゃないかなと思います。

こうへい 双子のじじいの漫才師って今までいないと思うんで、じいさんの漫才師になってNGKでトリを取るのが目標です。

ゆうへい その途中に、『THE SECOND~漫才トーナメント~』や『上方漫才大賞』はいただきたいと思っていますね。NGKのオープンが87年11月で、僕らの生年月日とほぼ一緒なんです。上方漫才って兄弟漫才の歴史でもありますから、そこに名を残せるように頑張りたいなっていうのはありますね。

やはりおふたりにとって、「漫才」は動かない軸なんでしょうか?

ゆうへい そうですね。厳しい時期もありましたけど、漫才しかやって来てないので漫才師と名乗っていきたいですね。これからも。

こうへい そうですね、間違いなく軸です。

特集テーマ
吉田たちの
「高校時代にハマっていた食べ物」

ゆうへい 部活が終わってから友だちとコンビニとか行く時間も好きやったんですよね。お小遣いが限られているので、めっちゃ入ってる粒グミは腹持ちもいいからずっと食べてました。

こうへい 俺らのチームの誰かが、きな粉がかかってるだけのあべかわパンを買って来てブームになりました。寄り道スポットがコンビニとちっちゃいショッピングモールの2ヵ所だったんですけど、コンビニの時は駐車場のタイヤに座って食べてね、僕ら4人マジで青春でした。

読者プレゼント

吉田たちyoshidatachi

こうへい
1987年11月13日生まれ
大阪府堺市出身 NSC大阪校29期生

ゆうへい
1987年11月13日生まれ
大阪府堺市出身 NSC大阪校29期生

<吉田たちの生誕>
11/13(水) 大阪・よしもと漫才劇場
18:45開場 19:00開演
出演:吉田たち