2008年4月にコンビを結成し、今年でコンビ結成15周年を迎える祇園。15年間、漫才コンビ・祇園として活動してきて「変わったこと」と「変わらないこと」などchスタッフがお二人の “今” に迫りました！
「これからも舞台に立ち続けたい」
今年4月に結成15周年を迎えられますね。おめでとうございます！ 15年前というと、私たちは2、3歳でした。
櫻井 （爆笑）
木﨑 やめてください！(笑)
結成当時と今を比べて何か変化はありますか？
櫻井 いつかは東京に進出してテレビに出て大活躍するぞ！ と思っていた時もありましたけど、今はその気持ちはもうないですね。大阪でしっかりネタをやっていこうと思うように変わってきました。
木﨑 最初の頃とは仕事の内容も全然違ってきて、ロケをさせてもらったり、いろんなところで自分たちのライブをやらせてもらったり、トークライブも100回やらしてもらったり…。地道に続けてきて良かったなと思います。
お二人の関係性はいかがですか？
櫻井 若い時は、ネタに自分が考えたことを採用して欲しくて、使われなかったらちょっとギクシャクするような時期もあったんですけど、今はネタ作りは二人ですると決めてやってるので、若い時とは心境の面でも変わってきました。
木﨑 あんまり変わってないような気がしています。お互いのプライベートはラジオで喋るくらいですし、お互いおっさんになったんで考え方は変わってますけど、距離感とかは変わってない感じがします。
15年付き合って来られた相方さんはどのような存在ですか？
櫻井 年明けに相方が体調を崩して１週間ほどひとりで活動してたんですが、やっぱりやりにくかったです。相方の存在…やっぱりいないと困りましたね。
木﨑 ズッ友。
櫻井 気持ち悪い…。
木﨑 今、流行ってんのかな？ 「ずっと友だち」、略して「ズッ友」。
櫻井 説明いらんわ！
この15年間でお笑いに対する思いの変化はありましたか？
櫻井 若い頃は何でもできるつもりでいたんですけど、その状況になった時にこれは向いてへん、これは意外と反応があるぞ、とか得意不得意みたいなのがわかってきました。
木﨑 相方とちょっと被るかもしれないですけど、できないことはしないという風にしました。できることを頑張る。短所は捨てて長所だけ伸ばしていくやり方に変わりました。若い時はテレビに出たいなと思っていましたけど、今は漫才の優先順位がどんどん高くなってきています。
お二人は「劇場に立ち続ける芸人でありたい」といつもおっしゃっていますが、それは結成当初からお二人の共通認識としてあったものですか？
櫻井 昔は東京への憧れが、特に僕の方が強かったです。
木﨑 昔は売れたいという思いが強かったかもしれないですけど、舞台に立たれている師匠の背中を見て、「舞台に立ち続けたい」という憧れをより強く持つようになりました。劇場はお客さんが目の前にいて生の笑いを感じられるので、やっぱりそこを体感していきたいですね。
何かきっかけがあったというよりは、活動していく中で自然と劇場に立ち続けたいという思いに変わっていったのでしょうか？
木﨑 コンビを始めた頃からなんばグランド花月とかbase（baseよしもと・現よしもと漫才劇場）にお客さんとして観に行っていて舞台好きやったんです。もちろんテレビに出たいと思う時期もありましたけど、劇場に出たい思いはずっとありました。芸歴を重ねていくうちに師匠とかすごいなってわかるようになってきました。
舞台で先輩としての振る舞いで心掛けていることはありますか？
櫻井 僕らが先輩方にやられて嫌だったこと、やってもらって嬉しかったことは意識しています。“あの先輩はこう言ってくれたなぁ” “あのフォローの仕方嬉しかったなぁ”、と今でもずっと覚えてることは特に自分がMCをする時は考えています。
木﨑 処世術というか、勝手に身についていたんですけど、スベってもスベっていないような余裕やでって顔をする。先輩が狼狽えてたら後輩たちも不安になると思うから。内心はバクバクなんですけど何ともないですよという表情を作る (笑)。これが心掛けていることですかね。
これまでの舞台で先輩から掛けられて嬉しかった言葉はありますか？
櫻井 舞台で僕が痛々しい出方をしてスベったことがあって、まあいつもなんですけどね（笑）。その時にかまいたちの濱家さんから「スベんの苦手やろ」って言われて「はい！」って答えたんです。そしたら「俺もそやねん。スベるのが苦手やからスベった時にむっちゃスベった感じが出てまうねん。スベって終わりって諦めてまうけど、痛々しい空気出さんと周りを信用して、次とるぞ！ っていう姿勢にしといたらいい」って教えてくださったんです。こういう嬉しかったことはずっと覚えているので、僕も下の子に対して、特にMCのときは心掛けていますね。
お二人が芸人をやっていて良かったと思われる瞬間はどんな時ですか？
櫻井 やっぱりウケた時じゃないですか。自分たちが頭の中で作った言葉やセリフで目の前にいる人たちの反応があるというのが自分たちは好きだから、ここまでやってるんだろうなと思います。むちゃくちゃウケたなぁという感覚を味わってしまうと、もうやめられへんというか。コレを超えるものをもっと作れたらという思いが原動力になってる気がします。
木﨑 お医者さんとか保育士さんとかと比べると、僕らはおってもおらんでも別に支障のない職業ですけど、ファンレターとかで、「漫才を見て学校行けるようになりました！」「元気もらいました！」という言葉をもらった時に、やってて良かったなって思います。昔、ちっちゃい子に「木﨑に憧れています！ だから、一生木﨑についていきます！」って言われて嬉しかったんですけど、その子最近見ないです (一同笑)
櫻井 目が覚めたんとちゃう？
木﨑 でも、一瞬でも思ってくれたんは嬉しかったですね。役に立たないんじゃないかと思う職業ですけど、たまにそういうのを言われたら、あぁ良かったなって。
櫻井 「木﨑のおかげでメガネかけました！」みたいな子おったよね？
木﨑 あぁ、メガネかけた子おった！ 小学2年生くらいの娘さんのお母さんが「木﨑さん、ありがとうございます！ 感謝してることがあるんです！」って声をかけられたんです。娘さんの視力が落ちてきてメガネをかけないといけないけど「(メガネは) カッコ悪いから嫌や。メガネかけたくない」って言ってたけど、僕のファンになって「舞台に立つ木﨑さんをちゃんと見たい！ ってメガネをかけるようになりました！ めっちゃありがとうございます！」って。僕もええ話やなぁと思ったんですけど、メガネかけてちゃんと見えるようになったら、“あ、木﨑ちょっとちゃうな”って思ったみたいで、今はミキの亜生のファン (一同笑)。その子は視力を得て、僕はファンを失いました(笑)
先ほど木崎さんのお話にもありましたが、祇園さんのトークライブ「GIONトーク」が100回目を超えられましたね！
櫻井・木﨑 ありがとうございます！
櫻井 日々のことを毎日メモに取っておいて相方とお客さんに話すというのが習慣のようになって、メモを取る体になってしまいました。これからもこういう風に続けていくんだろうなと思いますね。
木﨑 僕は、相方とまるっきり性格が違って、マメじゃないからメモしないんですよ。「GIONトーク」の前日、前々日「うわぁ～、ヤバい！ どうしよ！ 何喋ろ！」ってなってぐわーって思い出して、何とか１時間やるのを繰り返しています。
15周年という節目の今年、叶えたいことや挑戦してみたいことはありますか？
櫻井 もし叶うなら単独ライブをしたいです！15周年はいつもよりも派手目に大きくやりたいと思っていますので楽しみにしてもらえたら。
木﨑 10周年の時はNGKでライブをやらしてもらったんですが、15周年は漫才以外でも派手なカッコいいことを成功させたいです。
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