7人組ユニット・7ORDERの阿部顕嵐さんが、長編映画初主演を飾った『ツーアウトフルベース』。
映画のことから、7ORDERが歌う主題歌『レスポール』のこと、そしてピンチをチャンスに変えるための心構えまで、顕嵐さんにたっぷり教えてもらいました。(北海道版編集部)
“置きに行かない”ことが大事
記念すべき長編映画初主演ということで、もっとキラキラした主人公と思いきや、堕落したジャンクな日々を過ごす元高校球児という意表を突く役柄でした。初主演にこの作品を選んだのは、どのような思いからですか?
顕嵐 この作品のお話をいただいて、キラキラ系じゃないというのは、良い意味でファンの皆さんの期待を裏切るというかサプライズにできるかなと思いました。僕はこういう映画が好きなので、自分が好きなジャンルの映画で初主演をさせていただけるということがすごく嬉しかったです。
カオス(混沌)な作品ですよね。
顕嵐 カオスですね!でもラストはスッキリするしテンポ感もいいですし、一つひとつとても意味のあるシーンが多く、昔の映画を観ているような最近ではあまりないタイプの作品だと思います。
“バイオレンス × 再生”という男性受けしそうなテーマですけど、女性ファンの反応はいかがですか?
顕嵐 舞台挨拶で立たせてもらった時に皆さんの顔を見ていると、嫌そうな顔をしている人はいなくて(笑)、すごく温かく受け入れていただいているのかなと感じました。
受け取るファンの皆さんも、青春エンターテイメントとして楽しんでいるんですね。
顕嵐 こういう振り切った役を演じたからこそ、もっと王道な作品も今後はやっていけたらいいなっていう考えもあります。ジャンルに捉われず自分がいいと思った作品にはどんどん出ていきたいです。
7ORDERメンバーの皆さんも、この映画を観ているんですか?
顕嵐 みんな観てくれて、気持ちいい作品だって言ってくれました。普段あんまり感想を言ったりはしないんですが、しっかり真剣に観てくれていたのが僕はすごく嬉しかったし、ありがたいなと思いました。
映画の余韻をずっと引きずる感じの主題歌『レスポール』ですが、ほとんど顕嵐さんが歌ってます?
顕嵐 ほとんど僕が歌ってますね。一発撮りでツルッと歌いました(笑)。
この曲をシングルにするという出し方も、良い意味で予想が裏切られました。
顕嵐 そうですね。この曲調は今まで歌ったことがないですし、このような機会がなかったらなかなか演れなかったジャンルだと思います。これをセカンドシングルとして出すことを受け入れてくれたファンの皆さんの音楽の幅も広がったと思いますし、僕らの幅も広げられて、すごくいい機会をいただきました。
まったく“置きに行く”感じがないですね。
顕嵐 やっぱり、“置きに行く”と普通になっちゃいますからね。どんどんできる幅を広げてこれからも一つひとつ印象に残せる作品作りをしていきたいです。
7ORDERとして、こういう攻めた感じを皆で面白がれるっていうのは、メンバーの関係性として、とても素敵だと思いました。
顕嵐 新羅慎二(若旦那)さんと大沢伸一さんが書き下ろしてくれて、映画の主題歌としてピッタリでしたし、僕の好きなUKロック的な曲調でメンバーも受け入れてくれて、大事にしてくれています。
カップリングの『Ups & Downs』は、曲調がガラッと変わって…
顕嵐 爽やかですね。こっちはリラックスできるような曲で、『レスポール』とは歌詞も曲調も正反対な曲が同じシングルに入っているというのもすごく良いなって思いますね。
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いつでも掴めるように準備を