株式会社ジンジブ
佐々木満秀社長
今月は高校生の就活支援サイト「ジョブドラフト」を運営する株式会社ジンジブの社長がご登場! 自らの就活体験から、高校生のために社会を大きく変えようと夢を描く佐々木社長の高校時代とは…!?
どんな会社か教えてください!
高校生に大学生と同じような
就職環境を作る「ジョブドラフト」
「ジョブドラフト」という高校生のための求人情報サイトを作り、高校生が大学生と同じように自由な都道府県、自由な業界へ行ける就職活動ができるようにする就職支援、「合同説明会」などのリアルイベントを開催するなど、「高校生の就職環境を作る」ことが事業の大きな軸となっています。あとは「教育事業」。例えばITを本格的に勉強したい高校生がいたら勉強できる環境を作って、そこからこれからの未来を背負うような企業への就職につながるようにしています。
今の高校生の就活の現状を教えていただけますか?
誰も変えることができなかった
戦後70年変わらない「一人一社制」
日本の高校生の就職する割合は、全体の約20パーセント。約20万人います。ですが、「一人一社制」という戦後70年変わらない慣行ルールがあって、高校生たちは学校に届く文字だけの求人票を見て、1社にしか面接に行けず、その1社から内定をもらったら、断れないというのが現状です。これは36年前に僕が高校3年生の時に就職活動した時と同じ仕組みのまま。簡単に言うと高校生で就職する子には、自由に職業を選択することができないんです。ある意味これで守られてきた面もあるんですが、いまどき、そんなことっておかしいじゃないですか。そこで、高校生も大学生と同じように自由な都道府県、自由な業界へ行ける就活ができるようにしよう、スマホやパソコンで自由に会社の情報や動画が見られるようにしよう、というのが「ジョブドラフト」の始まりです。
高校生の就活支援を始めたきっかけは?
自分も高卒家庭
僕みたいなやつがやるべき!
僕らの頃は就職の自由がなかった時代なので、中卒や高卒で学歴がなければトラックの運転手になるか工場や建設会社に就職するしかないと思っていたんです。でもその状況が今も続いているということを知って、とても驚いて。僕自身、兄も高卒で働いている高卒家庭なので、だからこそ僕みたいなやつがやるべきやな、という思いもあって始めました。正直資本がないとできない事業なのですが、僕は30歳で起業した最初の会社が携帯電話の販売促進をする会社で、日本で一番売り上げていたこともあって。そこで社会に貢献できる仕事がしたいなと思って、日本の未来のために何ができるかなと考えたら、若い世代がもっと未来の夢や希望を持てる日本の社会にしたいと思ったことが、この事業につながっています。
社長はどんな高校生でしたか?
当時から行動力は抜群
ヤンキーのボスキャラタイプ!?
僕の家は親父もお袋も中卒で、親父が左官職人、お袋がトラックの運転手。ギャンブルが大好きで、お金がまったくなかったんです。僕を高校に行かさずに働かそうかという話し合いがされるほどお金がなくて。当然、僕もグレていくわけです(笑)。大阪の公立高校だったんですが、地方からヤンチャばかりが集まってくるような学校で、途中から高校にも半分くらい行かなくなりました。なんとか卒業はできたんですが、子ども心にやっぱりお金は大事やな、とは思っていました。友だちの間では、声もデカいし行動力もあったので、ボスキャラだったかもしれません(笑)。「ミツやってや〜」と言われたら「おう、俺やるわ!」みたいな。
▲お写真も見せてくださいました! 18歳の頃の佐々木社長。たしかに…!(笑)
仕事に対する考えはどう変わっていきましたか?
親友の死をきっかけに
自分の将来を考え直し転職
まず、高校からの斡旋で入った工場の作業員は、1週間で辞めました。大卒で就職しても3割近くが3年以内には辞めるんですが、すぐに辞める子が多い、というのは高校生の就活の一番の特徴です。会社というものを知らないし、アルバイトをしたことがない子も多く、仕事のイメージがあまりないんですよね。僕もそうで、その後はいろんな会社を転々としながらトラックやダンプの運転手をしていました。21歳の時に自分で大型トラックを買って、独立。ただ、23歳の時に、同じように運転手をしていた親友が衝突事故で死んでしまったんです。
当時は僕も親友も毎日ほぼ22時間くらい働いていて…。それをきっかけに、将来を考えるようになりました。ちゃんと成り上がれる職業に就きたいなと思って、営業職を20社ほど受けたんですが、全部落とされて。唯一受かった会社もケンカしてすぐに辞めて。その後実力主義のベンチャー企業で働いていた友だちに頼み込んで入れてもらった会社で、頑張っていたら社長が認めてくれて、1年後に支店長になって、その次の年に部長になって、常務になって…。120人ほど社員がいて、年上の社員さんばかりだったので、結果を出すしかないと思い、20代はひたすら働きました。
30歳まで勤めたんですが、その会社が倒産したことを機に、創業しました。本当はずっと自分で事業をしたかったんですが、僕は義理人情だけは絶対に大事にせなあかんと思っているタイプなので、辞めることができなかったという部分もあって。この社長にはこんな僕みたいなやつにいろんな経験をさせていただいて、本当に感謝しています。20〜30代は平均しても2時間寝ていないくらい、本当にひたすら働きました。倒れるまでやっちゃうので、何度か大病をしているんですけど…(笑)
これと決めたらやる性格は、10代の頃からだったんですか?
ずっとそうですね。これは笑い話として聞いていただきたいんですが、僕、こんな見た目ですけどやっぱり若い時はモテたいじゃないですか。当時はナンパしか女の子と出会う方法ってなかったんですよ。でもナンパって簡単じゃないんです。
はい(笑)
僕は、延々と声をかけ続けるので、ナンパが成功するまで諦めない男で有名でした(笑)。これと決めたら絶対に諦めないんです。これは仕事でも日常生活でも何でも同じですね。
社長が事業を通して思い描く社会は?
早く社会に出た高校生たちが
社会的地位を確立し、幸せを掴める社会
日本の社会はこの先ますます経済的に厳しくなります。晩婚化や少子化が進み、高齢者ばかりが増えると、社会を若い人たちの税金でまかなわなければいけないから。近い将来、働いてもお給料の半分が税金という時代が来ると言われています。僕は、このひとつの要因は、約8割が大学などに進学しないといけない世の中にもあると思っているんです。大学を卒業して社会に出るのが22歳、すると経済的に結婚できるようになるのが30歳くらい、子どもを産むのはさらに遅くなりますよね。大学に行くために奨学金をもらった場合は、余計に結婚しづらくなります。現状では就職のために大学へ進学する高校生も多いので、高校生でも自分の希望する職種や業界に就職できる環境を整えて、早くから社会に出た高校生たちが、若いうちに出世して家庭や子どもを持てるような社会になればいいなと思っています。高校生の未来のために!!! これだけは命懸けで頑張っています!
- ▼佐々木社長が心掛けている3つのこと
人を大事にする
最初に「ピーアンドエフ」という会社を起業した時に、“People & Future”をいう意味を込めたんです。事業をする限りは、人と未来のことを考えた事業にしよう、ということだけは決めて。利益よりも人、人を大事にする会社でありたいことは絶対に忘れたくないと考えています。
未来を見据える
経営や仕事ってどうしても目先のことにとらわれてしまいます。だけど未来を見ておくことは本当に大切です。
私利私欲では判断しない
言葉にするとカッコいいけど、僕は私利私欲のかたまりなんです(笑)。どうしても「遊びたいな、サボりたいな」とか、自分の趣味や贅沢を考えやすいからこそ、自分への戒めとして決めています。
社長の朝ごはん & モーニングルーティン
佐々木社長
高校生へメッセージ
進学する人も就職する人も、まず、これから厳しい社会になるということだけは認識しておいてもらいたいなと思っています。その上で、本気で日本のために、もしくは自分のために、働くなら働く、勉強するなら勉強して、自分の人生を精一杯生きて欲しいなと思います。中途半端に何となく、ということだけはやめる! 何をしても、本気でやれば楽しいですから!
高校生と企業との出会いのきっかけを創る
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7/12(月)13:30〜17:30
東京・新宿NSビル
7/13(火)13:30〜17:30
愛知・名古屋国際会議場
7/15(木)13:30〜17:30
埼玉・大宮ソニック
7/16(金)13:30〜17:30
福岡・福岡国際会議場
7/20(火)13:30〜17:30
神奈川・新都市ホール
7/21(水)13:30〜17:30
福岡・AIM(北九州)
7/26(月)13:30〜17:30
千葉・東京ベイ幕張ホール
7/27(火)13:30〜17:30
広島・広島産業会館
7/28(水)13:30〜17:30
大阪/兵庫・OMMホール
7/30(金)13:30〜17:30
宮城・イベントホール松栄
10/8(金)13:30〜17:30
東京・秋葉原UDS アキバ・スクエア
10/9(土)13:30〜17:30
福岡・アクロス福岡
10/12(火)13:30〜17:30
大阪・ハービスホール
10/20(水)13:30〜17:30
愛知・ウィンクあいち
大阪府出身。高校卒業後、運送会社に就職。21歳でトラックを購入し個人事業での運送業を始める。23歳で求人広告会社に就職、営業部長を経て常務取締役に。1998年、同社の倒産をきっかけに起業し、ピーアンドエフを創業。株式会社ジンジブを設立後、2015年に高卒就職を支援するサイト「ジョブドラフト」を開始。自身の就職活動の原体験をきっかけに、高校生の将来の選択肢を拡げるため全国へ支援サービスを広げている。