今月の「高校生お悩み相談室」は、
映画『さんかく窓の外側は夜』の森ガキ侑大監督にご回答いただきました。
将来映画やドラマの制作に関わりたい!
みさき(高2) 映画やドラマを見るのが好きで、制作に携わることが夢なのですが、 これは狭き道なのでしょうか? 監督はどのような進路で、監督になられましたか? 制作スタッフとして作品づくりに携わるときに大切なことや高校時代にしておいたらいいことなどがあれば教えてください!
森ガキ この業界は決して狭き門ではないと思います。情熱と努力さえあれば必ず制作に携ることは可能だと思います。自分は中高とずっと陸上部で中長距離の選手でした。将来は箱根駅伝を走ってみたいと思っていたのですが、陸上競技でご飯を食べて行くことは困難だと感じてしまいまして。陸上ではない将来像を探しはじめました。打ち込むものがなくなり人生を迷走していた時に高校と自宅の間にひとつのビデオレンタル屋さんがありまして、吸いこまれるようにそのレンタルビデオ屋に足を運んで一日1本好きな映画を借りては鑑賞をしていました。そこで、なぜか人生のモヤモヤしていたことが消えていき自然と希望が湧いてきました。映画から不思議と生きる活力をもらった気がします。そこから、漠然と映画でご飯を食べていきたい強く思うようになりました。映画監督になるためにたくさんのルートをシミレーションしました(逆算)。夢をがむしゃらに追っかけても成立はしません。いかに逆算して行動するかが大事だと自分は思っております。今回の映画『さんかく窓の外側は夜』の現場ではとにかくコミュニケーションと忍耐力、そして相手の気持ちを理解して空気を読みながらスタッフ全員で丁寧に作品を紡いできました。やはり、現場では僕は人間力が求められていくと思います。なので高校時代にやっておくことは、なんでも経験するということです。無駄な経験がその後の作品作りに影響してくると僕は思います。とにかく毎日必死に生きる。やりたいことはなんでも経験してみる。それがいろんなことにつながってくると思います。あとは、しっかりこの経験はどのように役に立つのかと自分で言語化してみて分析力をつけることは大事だなと。分析と行動(逆算)それができれば必ず夢の扉は開いてくると思います。
- 原作:ヤマシタトモコ「さんかく窓の外側は夜」(リブレ刊)
- 出演:岡田将生、志尊淳、平手友梨奈、他
- 配給:松竹
©2021 映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 ©Tomoko Yamashita/libre
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