アーティスト活動休止となる、AAAの與真司郎さん。
8月11日にリリースするアルバム『THIS IS WHERE WE PROMISE』のことから
今月のテーマ「夢を叶えるために逆算してきたこと」について、さまざまなお話を伺いました。
並外れた“行動力”の裏側にある想い…全高校生に読んでもらいたいインタビューです。
自分の考えはシェアしていきたい
まずはアルバム『THIS IS WHERE WE PROMISE』に込められた想いを聞かせていただけますか?
與 アーティスト活動休止前の最後のアルバムになるので、9月から始まるアリーナツアーで皆さんが楽しんでくれている光景をイメージしながらいろんなタイプの曲を制作し、とにかくファンの皆さんが喜んでくださる1枚になるように作りました。
ライブをイメージして作られたんですね。
與 AAAの時も基本はライブを考えて作っていたので、それが僕の中に染み込んでいて、ソロもすべてライブ中心に考えてきました。『This Is Where We Promise』はファンの皆さんに感謝の気持ちを込めて、『Bye Bye』は亡くなってしまった自分の祖父母、愛犬を想い、「悲しいけどまたいつか会えたらいいね」という気持ちを込めて作詞しました。
『How We Do It』は完全にライブをイメージした、パワフルな曲です。
『This Is Where We Promise』のMVで最後に與さんが手紙をポストに投函していて、そのお手紙がアルバムの完全受注生産限定盤のスペシャルBOXに入っているという演出にも驚きました。
與 もう受注受付は終わってしまったのですが、これはスタッフさんと何度も打ち合わせを重ねて、みんなでアイデアを出し合って決めました。これは良いアイデアだったなと僕も思っています。
打ち合わせにも全部参加されているんですね!
與 もちろん! 僕の想いがこもりまくったアルバムです。
アリーナツアーの前にも今、トークショーで全国を回られていますが、これも最後に少しでもファンに会いたいという想いからですか?
與 そうですね、今全国36公演回っています。AAAの活動休止から僕のアーティスト活動休止など悲しいニュースが続いてしまったので、きちんと自分の口からファンの方へ理由を伝えたいという気持ちと「ありがとう」を伝えたいという思いがありました。
ライブの構想もすでに見えているんですか?
與 ステージのイメージはできていて、セットリストも決まって、今はダンスの構想を考えているところです。
活動休止を決められてから、気持ちに変化などはありましたか?
與 AAAってデビュー当時から毎年前半はファンクラブイベントでアリーナツアーをして、後半はドームツアー、とライブを続けてきたんですが、去年はまるっきりできなくて。それって僕にとっても初めてだったんですよね。トークショーが始まって、久々にファンのみんなの顔を見ると、アーティスト活動は一度休止しますが、今後違う形でファンのみんなと会えるような何かは考えていきたいなと思うようになりました。
狭い世界だけで終わりたくない
今月の特集テーマが「夢を叶えるために逆算してきたこと」なのですが、與さんは、’16年にロサンゼルスへ留学された時はどんなことを思われていましたか?
與 今AAAの活動は16年目になるんですが、9年目に入ったあたりからメンバーがソロ活動も考え始めていると聞き、僕は14歳から芸能界しか知らずに生きてきたので、もっと視野を広げたいなという気持ちから、留学を決めました。メンバーがソロ活動をしている間だけでも海外に行ってみようかなという気持ちでした。
留学のために逆算して考えられたことなどはありますか?
與 14歳でエイベックスに入って16歳でデビューしてからは、逆算するというより、がむしゃらに1日1日をクリアすることに必死でした。21歳の頃、当時出会ったニックというアメリカ人の友だちとバイリンガルの友だちが英語で話しているのがカッコ良いなと思って、僕も英語を勉強し始めたんです。それから少しでも休みがあれば海外に行くようになって。初めて自分でお金を貯めて、ひとりで海外に行ったのがロサンゼルスでした。その時になんとなく“将来ここに住むやろうな”と思ったんです。
そうなんですか! 英語は話せるとカッコ良いなと思っても、なかなか勉強はできないです。
與 きっかけはカッコいいなと思ったのと、外国人の友だちが欲しいなと思ったんですよね。海外って日本人とは考え方も違うじゃないですか。自分で英語が話せたらその考えがもっと知れるなって。本当は学校に通いたかったんですが、時間がなかったのでツアーの移動中などに自分でテキストを読んで勉強しました。
英語は完全に独学ですか?
與 そうです。最初は「駅の場所はどこですか?」というような旅行用の英会話本から。文法が全然できなかったので、その本を台本のセリフを覚えるように全部覚えて、1年ほど続けてから中高生くらいまでの文法を勉強しました。完全にゼロから! 「I・my・me・mine」からです(笑)。発音は、映画などを観て真似したり、友だちから指摘されて直していきました。先生も付かなかったので、やっぱり大変で。あの頃は自分でもよくやったなと思います(笑)。高いお金を払わなくても、ある程度は話せるようになりますよ。
與さんの場合は、友だちと話したい、というところがすべての根源だったんですか?
與 僕は、そうですね。だから、今は普通に話すことはできるけど、Netflixなどで海外の作品を観る時は英語字幕を出していますし、イヤホンで集中して聞かないと全部は聞き取れないところもあります。映画館でも周りのみんなが笑っているのに僕だけ笑っていないということもあります(ここでマネージャーさんから「でも電話で英語で話しているのを聞いていても、普通にネイティブな感じで全然何を話しているのかわからないです(笑)」とのこと)。「a」や「the」を忘れたり「r」の発音が「l」になったりすることもありますし。でも僕はそれ以上に人との繋がりが大事だなと思っているんです。
ひとりで英語を勉強していて、どうやってモチベーションを保っていたんですか?
與 常に海外に行くスケジュールを立てていたかもしれないですね。だからいつまでにこれだけを覚えよう、とか考えて。週に1回、ニックと共通の友だちと3人で遊ぼうと決めたり、僕はお酒はほとんど飲まないんですが、外国人が集まるバーに行って誰かに話しかけたりしていました。やっぱり英語って覚えたことを披露する場がないとキツいと思うんです。覚えた単語やセンテンスを使って、友だちに通じた時が嬉しいんですよね。だから僕は1日5単語を確実に覚え続けようと決めて、頭に入れたことはすぐに使っていました。そうすると1ヶ月で150単語が身に付くから。
意識的に英語を使う環境を作られていたんですね。
與 環境を作らないと人との出会いもないですし、新しく自分がしたいことも見つからないと思います。僕は昔から「やりたい」と思ったら、やらないと気が済まない性格だったので、それが良い方向に出ているのかなと思います。今でもロサンゼルスでは基本アメリカ人の友だちとしか遊ばないし、日本にいても常にアメリカ人の友だちからメールや電話がきて、英語を話すようにしています。
“できる方法を考える”のが與流
アメリカの友だちはどうやって増やしていかれたんですか?
與 最初にアメリカに行った時はアメリカ人の友だちがふたりくらいしかいなかったんですが、いろんなところに顔を出して友だちを作って。今では逆にアメリカの方が友だちが多くなりました。僕、すぐに仲良くなっちゃうんです(笑)。一時期アメリカでシェアハウスみたいに3人で同じ家に住んでいたことがあって、それもすごく楽しかったですね。こういう話をしていると、俺、行動力あるな、と思いますね(笑)
本当に、行動力がすごいです。
與 僕から見ていると、動かない人が多すぎる!(笑) 僕はやりたいと思ったら、まずその場でいろんな人に電話して、「こういうことを今考えているんだけど、誰かそれができる知り合いいない?」と聞きます。待てない性格なので(笑)。「考えておきます」という選択肢がないんです。
その言葉、めっちゃ使ってます…刺さりますね(笑)
與 だいたいみんな、「考えておきます」って言うじゃないですか。でもだいたいやらないですよね。僕は基本、その場で決めます。やりたいと思うなら、やるかやらないかを考えるんじゃなく、やるための道を探す方向で考えます。やってみて違うなと思えば、やめます。
その時に目標は立てますか?
與 目標は立てているとは思いますね。アメリカに行くとなるとビザも取らないといけないし、家も必要だし、知識がない状態で行くのは時間の無駄だし。だから効率よく、かつ行動する、というのが僕のスタイルなんだと思います。
頭の中、どんなスピードで動いてるんだろうって思っちゃいます(笑)
與 実は上京する時も、中学3年で京都の高校にすでに願書を出していたんです。でもエイベックスから合格通知が来て、京都に暮らしたままでもレッスンは受けられると言われたんですが、僕は「東京に行かないと絶対に意味がない!」と思って、その日に上京を決めました。夕方に通知を見て、「行った方が絶対にいいから」とお母さんを説得して。
えぇ!? 中学生ですよね!
與 すぐに中学の先生にも伝えて、その週末には東京に来て学校をいろいろ回って、決めて。卒業して2日後には東京に来ました(笑)
怖さとかはなかったですか?
與 どうにかなると思っていたのかな。それより行かないとデビューできないだろうな、と思ったので。負けず嫌いというのもあったかもしれないですね。
行動力のレベルが違います(笑)
與 「やりたい」と思ったら、どうにかして、やる。遊びも仕事も全部、やれる方法を考える。あとは人に優しくして、人に助けてもらってきました。ひとりでは絶対に生きてはいけないから。人に優しくすれば、必ず自分に返ってきますからね。人との関わりは本当に大事だと思います。そして、常に人に連絡を取り続けます。忘れられないように。
友だちにも自分から意識的に連絡を取られているんですか?
與 そうですね。僕から連絡を取るから向こうからも連絡をくれるんです。僕は「あの人元気かな」と思ったら、その瞬間にメールします。ポンッと頭に浮かぶことってあるじゃないですか。でも連絡ってしなくないですか?
はい、思うだけのことが多いです!
與 みんなそうなんです。でも、その連絡をもらって嫌に思う人っていないと思うんです。絶対に喜んでくれる。それで良い関係が続いていくんだと思います。でも、10代や20代前半の頃は“ひとりで生きていける”と勘違いしていた時期もありました。自分がすべて、自分が正解と思って生きていたから。物の言い方ひとつ取っても、今振り返るともっと違う言い方ができたなと後悔する部分もあるし、それもいろんな人の話を聞くようになって変わってきたのかなと思います。
アメリカに行かれたことで、本当に人生が大きく変わられたんですね!
與 趣味嗜好はそれほど変わらないと思うんですが、マインド(考え方)は本当に変わりました。視野が広がったし、考え方も大きく変わって、本当に行って良かったなと思っています。英語ができることが、というより、外国人と話せることが視野を広げてくれたかなと思います。アメリカで成功している友だちの話を聞くと、すごいなと思うし、YouTubeなどからも海外の考え方を知ることができるし。その中から自分の中に取り入れたいと思う考え方を取り入れています。
ゼロから始まる新たな生活が楽しみ
高校時代の頃の與さんは、今のような人生が開けるって思われていましたか?
與 結構ね、僕は夢があるタイプだったので、「将来海外に住むやろうな」とは思っていました(笑)。英語は話せないのに。
そうだったんですか!
與 そう、海外に住みたいな、というのは小学生の頃から思っていたし、英語が話したいなというのは、幼稚園の頃から思っていました(笑)
幼稚園からですか!?
與 幼稚園にアメリカ人の先生がひとりいて、週1回英語を習っていたんですが、すごく楽しいイメージがあって。ただ、勉強ができるタイプではなかったので、中学の時とかは全然テストの点数は取れていませんでしたけど。
夢に向かう上で大切なことって何かありますか?
與 「やりたいことはあるけど親に言い出せない」という相談を受けることも多いんですが、それってやっぱりもったいないなと思うんです。僕は自分がやりたいことは周りから反対されても挑戦すればいいと思っています。そこでダメでも自分の中でまた次の選択肢が見えてくると思うから。アメリカ人って結構職を転々として、転職したこともオープンに話すんです。やりたいことって当然変化するし、自分に合わなくて一度ゼロになったとしても、やってみないとずっと後悔するし。周りの意見に流されない方がいいと思います。
さっきからドキッとしています。まさに、自分です…(笑)
與 いろんな事情があると思うんだけど、自分の人生だから。短い人生だからこそ、1分でも楽しいことをしたいし、自分は何がやりたいか、というアンテナは常に張っておいて、持っておくのがいいと思います。それが変わることは悪いことじゃない。いつでもスタートは切れるし、僕自身、来年から第2の人生が始まるから。
今はこれからの新しい生活に対して、どんな気持ちでいらっしゃいますか?
與 とても楽しみです。今まで時間がなくてできなかったこと、例えばスポーツもたくさんしたいし、本も読みたいし、コロナが収まればもっといろんな国にも行ってみたいし。そこで得たものや考え方をファンのみんなにもシェアできたらいいなと思っています。あ、最近料理もハマっています! コロナが収まったら家に友だちをたくさん呼びたいんです。
お料理も人とのつながりのためなんですね!
與 そう! 僕の友だち同士が仲良くなってくれるのも嬉しいし!
與さんは“夢”ってどう捉えておられますか?
與 若い頃は「有名になりたい」とか「ドームでライブがしたい」とかっていういわゆる“夢”がありました。僕は「やりたいこと=夢」かな、と思っているんですが、ある程度やりたいことが達成できたら、次にまた違うやりたいことが増えてきます。いろんな人に出会っていろんなものを見たら、やりたいことは見つかっていくと思います。
やりたいことも、人に出会うことで見つかるんですね。
與 そう。ひとりでは情報にも限りがあります。自分だけだと携帯で調べるにしても今自分が好きなことしか調べないですよね。でも友だちがいれば、自分の知らない情報を運んで来てくれて、「自分も興味あるから付いて行ってもいい?」って、そこから世界が広がることもたくさんあります。もちろん、教えてもらったらすぐに自分もお返しするようにしています!
ありがとうございます。最後に、高校生へメッセージをいただけますか?
與 「2:6:2の法則」というのがあって、世界に自分と同じ考えの人って2割しかいないと言われています。6割はまぁまぁ合う人。残りの2割はまったく合わない人。それはしょうがないんです。だから自分を信じて、どうすれば自分が楽しくできるかな、と考えていった方がいいと思います。これから楽しいことも辛いことも人間関係が面倒になることもあると思うけど、絶対にいつか良いことが訪れるので、とにかくたくさんの人と出会って、やりたいことを見つけてください。そこでいろんなことを吸収して、人に優しく生きていけば人生が変わるかなと思います。僕はプライベートも仕事も120%で生きてます!
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— ch FILES関東版 (@chFILES) May 20, 2021
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