学生時代の1ページをちょっぴりノスタルジックなスキマサウンドに乗せた最新曲のタイトルは、ド直球な『青春』。今月はスキマスイッチのおふたりとch高校生スタッフが「昭和」と「平成」の“青春”対談をして来ました！
モテ方が少女マンガ並み！！！
まずは、“高校時代の青春”と聞いて一番に思い出すものは何ですか？
大橋 高校時代はやっぱり部活ですね。バレーボール部でキャプテンをしていたんですが、部員が少なくて、まず6人を集めるのが大変だったんです。放課後帰ろうとする部員をクラスまで行って呼び止めていました（笑）。それでもなんだかんだで県大会までいけたことが、僕にとっての青春ですね！
常田 うちの高校にも練習試合に来てね、怒られて帰ってたよ（笑）
大橋 そう。シンタくんはバレー部ではなかったんだけど、シンタくんの学校は、バレーボールの強豪チームだったの。強いチームって、練習試合でもちゃんとユニフォームを着てるんだけど、うちのチームはいい加減だからショートパンツにTシャツとかで行ってて、監督にめちゃくちゃ怒られました（笑）
常田 僕の場合は部活もそうですが、恋愛事ですかね。
おぉ～。
常田 中学の時はサッカー部に入っていたんですが、その頃はあまり良い学校生活を送れていなかったので、高校で変わろうと思ったんです。これはもう女の子だ！ 恋愛を頑張ろう！ と思って、姉から服装なども直されて、完全に高校デビュー（笑）。強くなりたいと思って柔道部に入ったんですが、あまり注目されなくて悔しかったので、軽音部に入ってバンドを組んだりして。
青春度は何%くらいでしたか？
大橋 中学の時は100%。バレーボール部をやりながら生徒会をやってみたりして。全校朝礼で生徒会から連絡をする時にも、ただ読み上げるだけじゃ面白くないからってちょっとコント風にしてみたり、合唱コンでもピアノ伴奏をしていたので、率先してみんなを集めて練習したり。当時は僕のことを知らない人がいないくらい目立っていたと思うんですが、高校に入ったら疲れちゃって（笑）。高校は部活だけに絞ったので、青春度としては半分に減りました。
常田 僕は逆かもしれないですね。中学生の頃はダメダメで、10％～20％くらい。当時は先生に当てられて答えることもできなかったし、人前で何かをするということも避けていて、そんな自分にもイライラしていた感じ。今思うと自分のことであんなに悩んで考えていたことこそ青春だなぁとは思うんですけど、高校はその反動で、120％謳歌したかな。勉強もやり切ったし、部活も、文化祭とかも、かなり青春真っ只中だったと思います。
モテましたか？
大橋 中学生の頃はモテてましたね。中学生の頃って目立つヤツがモテる時代じゃないですか。バレンタインデーでもチョコレートはたくさんもらいました。
何個くらいもらったんですか？
大橋 一番もらった時は30個くらい（笑）
えぇーーーーー！？ それって全部直接渡されるんですか？
大橋 机に入っていたりとか、下駄箱に入っていたり、家に来たり、学校帰りにどこかで待っていて渡されるとか。
モテモテですね！ 少女マンガみたい！
大橋 でも中学の頃って、恋愛をしていることに憧れているだけなところがあるから、高校時代にモテた方が楽しかっただろうなとは思いましたよ（笑）。部活が先に終わった方が相手を待って、一緒に帰る、というのが精一杯。行動範囲もせいぜい自転車で公園に行くくらいだし、手も握れないし！
常田 僕は高校生の頃は女子からよく恋愛相談をされていたので、義理チョコはかなりもらいました。それでカバン1個要るくらい。それがモテたかって言うとわからないけど（笑）。手紙付きの本命は3、4個くらいだったかな。
家に電話して「直接」が主流
おふたりが高校生の頃って、携帯がなかった時代じゃないですか。彼女と連絡とかどうされていたんですか？
大橋 そう、彼女と話そうと思うと、家に電話しないといけないんですよ！ 「大橋ですけど、○○さんいらっしゃいますか？」って名乗って…お母さんが出たらまだいいけど、お父さんには出て欲しくないよね。
常田 イジワルなお父さんだったら、「どこの大橋ですか？」って聞かれるからね。
大橋 「もう寝てます」とか。そんな中、ポケベル（ポケットベル）の登場は画期的で、「今から電話するね」と先に伝えられるわけです。だから圧倒的に本人が出る確率が上がるの！
あ、彼女が家電（家の電話）の前で待機できるんですね！（笑）
大橋 そうそうそう！
告白の方法は何が主流でしたか？ 今だったら、結構LINEで済ませちゃうのが多いんですけど。
常田 やっぱり直接だと恥ずかしいのかな。
はい、男子が草食系だから…。
常田 女の子としては、「もっと来いよ！」って思うの？
思います！ でないと、どんどん女子が肉食系になっていきます（笑）
大橋 僕らの頃は、友だちに頼んで教室まで呼んでもらったり、公衆電話から家に電話して、「好きです」って直接言う方法かな。500円のテレホンカードを何枚も持って行って、電話ボックスの中で「あぁ、無理だ！」って何度も躊躇しながら、頑張って電話するっていうね。
常田 僕は中3の時に郵便で手紙を出したことがある。ちょうど夏休みで会えなかったから、でも電話するのも恥ずかしくて。
大橋 それって今でいうLINEと同じ感覚じゃない！？ ズルい！ 僕の電話の受話器をドキドキしながら握ってるのとはちょっと違うな！
常田 たしかに、OKの返事の手紙はもらったんだけど、最後に「こういうことは直接言って欲しかった」って書かれてた（笑）
逆におふたりから平成世代へ何かご質問はありますか？
大橋 みんなにとっては、音楽って、極端な話、お金を払って聴くものではなくなってきているじゃない？ YouTubeで見れたり、タダで聴けちゃうから。僕らの頃はアルバムごと買うしかなかったけど、今、1曲250円で買うっていうことは高いと思う？ 安いと思う？
安いと思います。スマホに落としておいたらずっと聴けるし。でもそもそもあまり高いか安いかとか考えたことないかも。そんなもんだと思っていました。
常田 あと、僕らの頃って曲をカセットテープに入れて行ってみんなに聴かせて、クラス中がひとつの曲を好きになったりしていたんですが、そんなことってあるの？
あまりないかもしれないです。それぞれ好きなものを自分だけで聴くって感じで…。
常田 昔は前の日にドラマで初めてかかった曲が、次の日話題になって、次の週誰かがカセットに録音して来て、英語の授業で使うデッキで流してみんなで歌えるようになっていくということがよくあったんだよね。それが、今曲が広がらなくなっている理由なのかなぁとか思うんだけど。
（…と、音楽に真面目なスキマスイッチのおふたりの高校生リサーチは続きました）
教えてください！
大橋 僕らはふたりとも40歳を超えていますが、『青春』ではまさに中学高校当時のことを歌っています。生活スタイルや便利さは変わったかもしれないけど、根本のドキドキする気持ちやフラれてちょっとヘコんじゃう気持ちはいつの時代も変わらないと思って普遍的な歌を作ったつもりなので、みんながそれぞれに当てはめて聴いてもらえればいいなと思います。
常田 実はスキマスイッチの曲って、 “会話のネタにしてもらえればいいな”と思って書いているんです。それがポップスだと思っているので。特に今回はお父さんやお母さんたちとこの曲を通して、「その頃どうだった？」とか「フラれたりしたんじゃないの？」とか会話をしてもらえれば嬉しいです。
あ、今日まさに放課後、グラウンドを走ってる男の子を見て来ました！
常田 ドンピシャ！ 今もそういうことするんだね！ 嬉しい！
大橋 いつの時代も足の速い子はカッコ良く見えるんだ（笑）
撮影：Yoshinori Saito
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— ch FILES関東版 (@chFILES) 2019年7月21日
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