30年以上続く人気シリーズが、アニメーション映画に! 2020年、それぞれに悩みを抱える高校生6人が、7日間、古い石炭工場で大人たちから身を隠す冒険を描いた『ぼくらの7日間戦争』。歴史マニアの守役の北村匠海さん、守が思いを寄せる幼なじみの綾役の芳根京子さんにお話を伺いました!
覚えていますか?
家の都合で急きょ引っ越しが決まった友だちのために、17歳の誕生日までの7日間、親から隠れる冒険に出るって、めちゃくちゃ青春で、いいなぁ! って思いました。おふたりは、17歳の誕生日のことを覚えていますか?
芳根 17歳の誕生日の日は、オーディションを受けていたんです。それが終わって、家族みんなとフルーツたっぷりのタルトを食べたのを覚えています(笑)。17歳くらいからかな、毎年誕生日に同じお店のケーキを食べるのが定番になって…。
フルーツタルト! 美味しいですよね!
北村 17歳の誕生日かぁ…僕の17歳は、初めてDISH//として日本武道館でライブをさせてもらって、初めて夢が叶った年だったんですよね。誕生日の時は、ちょうどそのリハーサルが始まった頃でした。なんか…チョコケーキを食べた記憶があります(笑)
おふたりの頃も学校で友だちとお菓子タワーを作ったりされてましたか?
北村・芳根 お菓子タワー!?
学校でよく誕生日のサプライズで友だちの席の机の上にお菓子のタワーを作ったりするんですけど。
芳根 あったかも! その子が好きなお菓子とか飲み物をみんなで大量に買って、その子の席に置いておく、っていうのはやってた!
そうです、それです!
北村 楽しそう。そういえば、僕はやってないんですけど、誕生日の人がシュークリームを投げられる「シュークリームボム」ってのをクラスの友だちがやっていました。
それ、すごいですね(笑)
北村 シュークリームって意外と油分があるから、後が大変なんですよ。
芳根 でもちょっと楽しそう! 1回やってみたいかも(笑)
羨ましかった(芳根)
まず、この作品の第一印象はどんな感じでしたか?
北村 僕は小学生の頃に『ぼくらの七日間戦争』の本が図書室にあって、すごく好きだったんです。「大人、コノヤロー!」みたいな、子どもだからこそ持てる正義感を代弁してくれている感じがあって。
芳根 私は何よりこういう青春を送れることが羨ましかったし、この世界に入れることにすごくワクワクしました。自分だったら「7日間家出しよう」と言われても、行く勇気もなかっただろうし、ここで決断したみんながカッコいいと思いました。
アフレコは、おふたり一緒に録られたんですか?
北村 今回はプロの声優の方たちに僕らも混ざって、全員で録っていったんです。だから声優の方々の世界にお邪魔している感覚でした。2日間の収録だったんですが、かじりついていくことだけで必死で。
芳根 周りの方々はプロなので、全然違うんです。
北村 普段話している声の芯も違うし、声で伝える能力がすごくて、息遣いひとつ取っても、重い荷物を運ぶという場面なら、その息遣いを聞くだけで場面が思い浮かぶんです。
芳根 私たちの場合、普段お芝居は身体と声の両方で表現しているので、そこは本当に難しかったです。
北村 前回の『HELLO WORLD』は、プレスコ(先にセリフを録って、そこに映像を当てて作る手法)で撮ったんですが、その時とは手法も違うので、当たり前なんですが、また違った感覚で…。ここは守がこういう表情で話しているから、こういう感情でセリフを乗せようとか、いつものお芝居とは反対で逆算のアプローチをする必要があって。他にも「マイクとの距離を開けたりすることで、この空気すらも画に乗ってくる」ということを学んだり。もう、声優学校に行かせてもらってる感じでしたね。
芳根 贅沢な、すごく濃密な。マンツーマンどころじゃないですもんね! 私たちがちょっと立ち止まると、すぐに2、3人がササッと来てくださって、教えてくださる(笑)
おふたりが、映画の中で一番お好きなシーンはどこですか?
北村 守は歴史のことになるとすごく饒舌に話すんですが、最初に教室で「普仏戦争」の話をするシーンは、僕が最初にぶつかった1枚目の壁でした。「ここは早口でお願いします」と言われて、セリフは長いし話は難しいし、早口だし、噛むし、みたいな(笑)。この場面はすごく思い出深いですね。
芳根 後ろから全員で「頑張れ!」ってパワーを送っていました(笑)
北村 ガヤガヤしているクラスの中でひとり自分の世界に入って歴史の本を読んでいる感じは、そういう学校生活って懐かしいなという気持ちもあったし、印象深いですね。
芳根 私は最後のシーンがすごく印象的で、見ていてちょっと恥ずかしいくらいなんだけど、みんなの感情が溢れていく姿がとてもキラキラしていて、それが羨ましくて。みんなが言いたいことを言葉にしていく姿やその表情が、本当に「青春!」という感じで、大好きですね。
10代はもっとワガママを
通していいと思う(北村)
綾のお父さんの秘書さんが「若さの特権」っておっしゃっていましたけど、おふたりも若さの特権ってあると思われますか?
北村 もちろんあると思います。僕も20代だけど、それでも10代の頃にあった「無敵感」は正直今は持てないし。18歳の頃に、もっとワガママ言っても良かったんじゃないかな、と思いますよ。それは親に対してでも先生に対してでも、誰に対してでもそうで、もっと「自分、自分」で良かったなと思います。その自己表現って、学生ならではだと思うし。
あまり後先考えず…。
北村 そう。成人すると「今はこれを言っちゃだめ」とか、場所を選んで行動するようになるけど、特に高校生の頃とか、友だち同士でも無駄に言い合ったりするじゃないですか。僕自身はあまりそういう経験をしてこなかったんだけど、この映画の最後のシーンみたいに、みんなが感情を吐露し合って傷つけ合って、最後に一緒に大きな絆創膏を貼る、みたいな時間って、本当に若さの特権なんじゃないかなと思うんです。それに20代になってから負う傷って、治りづらいというか、ちょっぴり複雑な感じなんです。
え、そうなんですか!?
北村 ニキビとかでもそうだと思うんですけど、治りづらかったりするし! 傷跡が残るし! でも学生の頃は嫌でも次の日会うし、一緒に絆創膏を貼って解決することができる。その感じが僕はすごく好きですね。これは本当に若さの特権です。
芳根さんはどう思われますか?
芳根 私は15歳からお仕事を始めたんですが、10代からやっていなかったら、私の精神的にはこのお仕事を続けることはできなかったと思うんです。というのは、当時はもしこのお仕事が上手くいかなくても、まだ10代だからどうにでもなる、と思っていて。もともと料理の専門学校に行こうと思っていたので、例えば二十歳で辞めて、専門学校に行ってもいいし、まだ何をやっても引き返せると思えたんですよね。
そっか、やり直しもできるんですね!
芳根 私は今このお仕事をさせてもらえていることをとても誇りに思っているし、10代の時に好きなことをやったこと、そしてやらせてくれた親にも感謝しています。若いからこそ時間をかけられることもあると思うので、10代は挑戦したいことにたくさん挑戦するのがいいと思います!
北村さん/ヘアメイク:佐鳥麻子、スタイリスト:鴇田晋哉
芳根さん/ヘアメイク:尾曲いずみ、スタイリスト:藤本大輔
撮影:Yoshinori Saito
読者プレゼント
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— ch FILES関東版 (@chFILES) November 20, 2019
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- 原作:宗田理『ぼくらの七日間戦争』(角川つばさ文庫・角川文庫/KADOKAWA刊)
- 監督:村野佑太
- 声の出演:北村匠海、芳根京子、
宮沢りえ(特別出演)、潘めぐみ、鈴木達央、他 - 配給:ギャガ、KADOKAWA
©2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
12.13(金)全国公開